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ニュース・フラッシュ

2010年10月8日 サンティアゴ 神谷夏実

チリ:鉱業における人材不足に懸念、人材育成に政府の役割が重要

 2010年10月5~6日、サンティアゴにて、チリ鉱山技術者協会(IIMCh)等主催による ”鉱業における人材育成“ をテーマにしたセミナーが開かれた。このセミナーは、同協会の設立80周年を記念して開かれたものであるが、チリ独立200周年の2010年、チリ鉱業も一つの筋目を迎える。チリでは今後10年間で、銅生産量を700万t超えまで増産するために約500億US$の投資が必要とされているが、その中で鉱業における人材不足の問題がクローズアップされている。また鉱業国チリにあっても、学生の鉱業離れの現象も著しいとされ、今後のチリ鉱業の発展にとって人材問題がよりクローズアップされていくとみられる。
 セミナーは第1日目が大学教育関係者、第2日目は、CODELCOのHernandez総裁を初めとする主要企業のCEOクラスが参加し、今後のチリ鉱業の発展と人材不足の現状、今後とるべき方策等について議論が交わされた。今後の鉱業投資案件はより困難な条件への挑戦にもなり、特に、環境対策、特殊環境(高地化、氷河地帯)、鉱床深部化、水不足、ハイテク化、自動化等より高度な技術的対応が必要となるので、それに対応できる技術者の養成が危急の課題である。会議では、若手技術者に対する英語教育も重要とされた。CODELCOのHernandez総裁は、2日目のセミナーを締めくくり、“鉱業分野での人材不足が大きな問題であることが明らかになった。IIMChの推計では、今後のチリ鉱業の発展にともなって近い将来14,000人の技術者が不足する。これは国家的課題として対処するべきである。また単に国内ニーズを考えるのではなく、海外への人材、技術の輸出も念頭におくべきである。産学官の協力と政府の役割をどう決めていくかが重要である”と語った。また鉱山自動化、ハイテクの導入による労働環境改善に取り組み、若手技術者が就労しやすい環境を作ること、女性を活用することも重要であると語った。

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