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鉱種:
プラチナ レアメタル
2010年11月19日 ロンドン フレンチ香織

英:Johnson Matthey、『2010年、プラチナの産業実需が回復』と予測

 貴金属製錬・加工大手のJohnson Matthey Plc(本社:ロンドン)は2010年11月16日、2010年のプラチナの需給及び価格の中間予測を発表した。概要は、以下のとおりである。
 2010年のプラチナ市場は、前年の半分である9 tの供給過剰との見通しが発表された。世界プラチナ生産の約76%を占める南アでは、鉱山の操業停止やストライキ、ランド高の影響が原因で若干の減産が見込まれ、2010年の世界プラチナ供給は186.9 tと、ほぼ横ばいに推移する。一方、プラチナ需要は経済回復に伴い、欧州でのディーゼル車向けの自動車触媒の需要、及びアジアを中心としたLCD液晶ディスプレイへの利用が増加する。プラチナ価格の上昇によりリサイクルの増加が総需要を相殺するが、2010年の世界全体における純需要(総需要-リサイクル品利用量)は、景気後退前の水準までには戻らないが178 tまでに回復すると予想された。
 なお、中国経済の好況で、2009年は世界の宝飾用プラチナ需要が自動車触媒用プラチナ需要を超えるまでに激増した(前年比36%増)が、2010年はプラチナ価格が上昇したことから中国の需要は減少し、2010年の宝飾用プラチナ需要は世界全体で前年比14%の減少がみられると予想された。また、2009年のプラチナ需要を下支えした投資用需要では、2010年1月の米国ETFの導入により世界全体の投資用のプラチナ取扱量は34.2 tのレベルにまで達するが、プラチナ価格の上昇基調によって欧州を中心に売りも増えており、より成熟した市場が形成されていることから、2010年における投機筋からの新規のプラチナ需要は前年比34%減となると分析された。
 2010年と同様、2011年のプラチナ市場も生産が微増するなか景気回復に伴った自動車触媒用需要の回復、そして電子機器産業を中心とした工業需要の成長が予想され、「均衡した市場」に近づくと予想される。ただし、「現在も、政府の債務不安や各国の金融政策、中国の金融引き締めなどが懸念されているため、未だ不確実さが残っている」と付け加えた。今後6か月のプラチナ価格に関しては、金価格高騰とドル安傾向などの外的な影響により、平均1,750 US$/ozで推移すると予想している。

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