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ニュース・フラッシュ

2011年2月28日 バンクーバー 片山弘行

米:レアアース等のクリティカルな鉱物資源の確保戦略に関する提言や動きが相次ぐ

 米国物理学会(American Physical Society)と材料学会(Materials Research Society)は、2011年2月18日に共同で「Energy Critical Elements: Securing Materials for Emerging Technologies」と題する報告書を発表した。この中で、米国におけるグリーンエネルギーに関する技術開発に必要不可欠な、レアアースをはじめとする鉱物資源の安定的な供給を確保するための計画を提言している。
 報告書では、グリーンエネルギーの技術開発に必要な元素をEnergy Critical Elements(ECE)と称し、以下の指針を提言している。
 (1)tECEのサプライチェーン全般にわたる政府による情報の収集、分析、提供
 (2)t選鉱技術などのECEの供給確保につながる技術の開発、代替材料などECEへの依存度の低減に関する研究開発及びECE関連技術者の育成
 (3)tリサイクルの推進
 (4)t過度な政府の介入を避ける。国防目的以外の鉱物資源の備蓄は推奨しない。
一方で、本報告書を受けて全米磁石材料協会(United States Magnetic Materials Association, USMMA)は、2月23日、連邦政府に対してレアアース等クリティカルな鉱物資源の戦略的備蓄の必要性や米国内でのレアアース生産の重要性を訴えるとともに、米国政府は、経済・安全保障の両面にとってクリティカルなレアアース等の鉱物資源の安定供給を図るため、早急に行動を起こすべきであるとしている。
また、2月17日には、Mark Udall上院議員(CO州選出、民主党、当選1回)により米国第112議会上院にクリティカルな鉱物資源の促進に関する法案S.383「To promote the domestic production of critical minerals and materials, and for other purposes」(Critical Minerals and Materials Promotion Act of 2011)が提出され、上院エネルギー天然資源委員会に審議が付託されることとなった。本法案では、米国内のクリティカルな鉱物資源のサプライチェーンを強化することを目的に、リサイクルや代替材料等の技術開発及び人材の育成を図るとしている。

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