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ニュース・フラッシュ

2011年4月4日 バンクーバー 片山弘行2011. 4. 4 ロンドン 萩原崇弘

米:Molycorp、レアアースのサプライチェーン構築に向け研究開発や投資を加速

 Molycorp Inc.(米コロラド州)は、3月30日、米国エネルギー省のAmes研究所とレアアース磁石の新しい生産技術の開発に関する共同研究開発契約を締結したことを発表した。
 本共同研究開発では、現在の鉄‐ネオジム‐ボロン磁石の性能と比肩しうるレアアース磁石を開発することを最終目標に、Ames研究所がより効率的かつ環境負荷の小さい技術を用いてMountain Pass鉱山におけるレアアース分布に合致するようなレアアース構成比を研究するとともに、新しい処理技術を開発するとしている。また、本研究開発が米国内におけるレアアースの応用研究分野を活性化させると同時に、このような研究の機会が大学の学生に対して教育する場を与え、ひいては現在の米国におけるレアアース技術の人材不足を改善することにつながるとしている。
 Ames研究所は、米国エネルギー省科学局傘下の国立研究所であり、アイオワ州立大学により運営されている。
 また同社は、4月1日、子会社のMolycorp Minerals, LLCを通じてエストニア共和国のレアアース処理企業AS Silmetの株式90.023%を89百万US$にて取得したことを明らかにした。取得株式割合のうち80%はAS Silmet Gruppから、10.023%はオーストリアのTreibacher Industrie AGから取得した。残り9.977%は引き続きAS Silmet Gruppが保有し続けるとしている。
 本買収により、AS Silmetは名称をAS Molycorp Silmetに変更し、Mountain Pass鉱山に貯鉱されている鉱石の処理を開始することとなった。これによりMolycorp社のレアアース酸化物の生産能力は現在の年産3,000 tから6,000 tへと倍増する。また、AS Silmetの処理設備は、レアアース酸化物及び金属の生産を主とするが、将来の拡張としてMountain Pass鉱山におけるニオブ、タンタル生産も可能となっている。
 AS Silmetは、ヨーロッパにおける最大のレアアース生産企業の一つであり、レアアースの分離やレアアース金属の生産を行い、その製品はヨーロッパ、南北アメリカ、アジア、ロシア等に輸出されている。

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