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ニュース・フラッシュ

2011年7月11日 ジャカルタ 高橋健一

インド:鉱業法案、関連地域への26%利益還元義務条件が緩和の方向へ

 2011年6月30日の各社報道によれば、現在国会でインド新鉱業法案が審議中であるが、その中の焦点の一つとして、企業利益の26%を関連地域等に還元する義務が緩和される方向で検討されていることが、鉱山省関係者のコメントにより明らかになった。同国の地方住民の中には、「内外の企業による資源開発への投資は部外者による資源搾取」との意識が強く残っており、この還元義務は、このような地域住民との土地取得交渉等を円滑に進めることを狙いとして盛り込まれたものである。近年、このような地元住民の意識の表れとして時には暴徒化を伴った抗議活動の発生があり、オリッサ州の韓国POSCOの投資案件への反対の例が見られる。
 一方、関連企業は、新法案の利益還元自体には理解を示すが、26%はあまりにも高率であり、事業コストの大幅な引き上げが鉱業セクターへの投資を減速させる懸念があり、また、鉱種ごとに事業コストが違うのに、一律26%を課すことも問題であると指摘してきた。このような動向も踏まえつつ、今回政府は、26%といった具体的な数字は引き続き法案に残すが、企業が政府に対し交渉する余地を与える内容も盛り込む方針であることを示した。今後、同法案は7月7日の最終的な関係閣僚会議を経て、8月に国会で改めて審議される予定である。

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