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ニュース・フラッシュ

2011年8月1日 サンティアゴ 神谷夏実

チリ、アルゼンチン:Barricck Gold、2011年Q2の純利益35%増、Pasqua Lama等新規プロジェクトの開発コストは引き上げ

 メディア報道によると、Barrick Goldの2011年Q2の純利益は、資源価格高騰の恩恵を受け前年同期比35%増となった。同時に、南米で開発中のPasqua Lama(チリ、アルゼンチン国境)、Pueblo Viejo(ドミニカ)、Cero Casale(チリ)、各プロジェクトの開発コストを引き上げると発表した。開発コストが上昇するものの、これらのプロジェクトの開始は金年産量の1.5百万oz増産及び生産コスト引き下げに貢献するという。こうした初期投資額の増加に対し、新規開発より買収の方が戦略的には有利と指摘する意見もあるが、同社Regent CEOは、「買収コスト、投資コストが増加しているものの、収益増につながれば良く、新規開発と買収のバランスのとれた戦略が重要」と語っている。

◆ Pascua Lama金・銀プロジェクト
 チリ、アルゼンチン国境に位置する金・銀鉱山で、Barrick Goldは2011年2月に発表した初期投資額36億US$を50億US$に引き上げることとなった。ドル安、インフレ進行、調達機材の値上げ等が背景にある。特に、鉄鋼、セメント、機材、人件費の他、2013年の操業開始に間に合わせるためのコストが増加している。両国国境近くの標高4,500 mという高地での開発環境もコスト増につながっている。

◆ Pueblo Viejoプロジェクト(Barrick Gold 60%でオペレータ、Gordcorp 40%、2012年操業開始)
 ドミニカ共和国で建設中のプロジェクトで、建設コストは、2011年当初の33~36億US$が、36~38億US$に引き上げられた。大雨により尾鉱ダムがダメージを受けコスト増となった。投資コストが上がっているが、生産コストは低く、金、銀価格等が高騰している限り収益性は期待できるという。

◆ Cerro Casaleプロジェクト
 Barrick Goldは開発コストの見直しを行い、初期投資額をこれまでの42億US$から60億US$に引き上げた。許認可取得及びプロジェクト設計に更に18か月を要するが、2012年末の建設開始を目指している。
 なおBarrick Goldの2011年Q2の金生産量は1.98百万oz(約61 t)で、純利益は2010年の8.59億US$から11.6億US$まで増加。金生産コストは2010年の330 US$/ozから338 US$/ozに増加した。同社の予測では、2011年の金生産量は7.6~9百万oz、トータルキャッシュコストは前年の450$/ozから480$/oz、ネットキャッシュコストは290$/ozから320$/ozに増加した。また2011年4月には、中国Minmetalに対抗して豪Equinox社を73億C$で買収し、ザンビアのLumuwana銅鉱山(銅年産約20万t、総キャッシュコスト1.55~1.70$/lb)を傘下に収めている。

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