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ニュース・フラッシュ

2011年9月5日 ロンドン 小嶋吉広

モザンビーク:Valeによるリン鉱石プロジェクトの進捗とインフラ整備

 メディア報道によると、ValeがモザンビークNampula州においてプレFS中のEvateリン鉱石プロジェクトの、モザンビーク政府へのFS結果の提出は、2012年になる見込みである。
 本プロジェクトは、南アジア及び東南アジア向けに肥料用に年産200万tのリン鉱石の開発を目指すもので、30億US$規模の投資となる見込みである。なお、本プロジェクトには、年間30万tの石炭を消費する60 MWの火力発電所建設も含まれる。Valeは2011年5月、同国Tete州にてMoatize石炭鉱山の操業を開始しているが、EvateプロジェクトはMoatizeプロジェクトと並ぶ大規模投資案件になる可能性もある。
 現在、Moatize石炭鉱山の石炭は、約600 km離れたBeila港より積み出されているが、将来的にはマラウィ南部を横断しNakala港へ至るルート(ナカラ回廊)をValeは計画している。このためにValeは2010年9月、Socie-dade de Desenvolvimento do Corredor de Norte社(SDCN)の株式51%を取得し、Nakala港ルート実現に向け、既に布石を打っている。SDCNは、マラウィ国内の鉄道(797 km)を運営するCentral East African Railways社と、モザンビークのNakalaからマラウィ国境のEntrelagosまでの鉄道(872 km)を運営するMozambican company Corredor do Norte社の株式51%を保有している。MoatizeからNakala港までの鉄道が整備されれば、同じくValeがザンビアで開発中のKonkola North銅鉱山の積み出し経路としても利用可能である。
 なお日本政府もナカラ回廊の道路整備についての支援を行っており、2011年3月に同回廊の核心部であるNampulaとCuamba間約350 kmの道路整備に関し、韓国輸出入銀行及びアフリカ開発銀行との協調融資により59億円の円借款を供与している。ナカラ回廊は今後、南部アフリカ地域における「成長回廊」となる可能性も出てきた。

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