閉じる

ニュース・フラッシュ

2011年9月13日 シドニー 原田富雄

豪:NSW州政府、石炭のロイヤルティ値上げを発表

 2011年9月6日、NSW州政府は来年度にあたる2012/13年度予算案を公表、この中で石炭におけるロイヤルティ税率(現行税率は深部坑内掘炭鉱で6.2%、坑内掘炭鉱で7.2%、露天掘炭鉱で8.2%)を引き上げ、10億A$の歳入増を見込むとしている。
 ロイヤルティに関しては、すでに2011年5月19日、WA州政府は2011/12年度の予算案を発表し、鉄鉱石の粉鉱にかかるロイヤルティを、現行の5.625%から2012年7月1日には6.5%に、2013年7月1日からは塊鉱と同じ7.5%に引き上げ、2012/13年度の税収を378百万A$に、2013/14年度からは820百万A$に増加させると発表している。NSW政府がこれに追随したことで、連邦政府が2012年7月1日に導入を目指す鉱物資源利用税(MRRT)との関連で、州政府と連邦政府とが対立する構図が浮かび上がってきた。
 MRRTの制度では、資源企業への二重課税防止の観点から、州政府が徴収するロイヤルティ分をクレジットとして補填する仕組みとなっている。これは州政府が値上げすれば連邦政府のMRRT税収が減ることを意味しており、MRRT導入により抱える財政赤字の解消を目的としている連邦政府にとって、ロイヤルティ値上げは認められない状況となっている。これに関して、WA州政府が予算案を発表した際に、ファーガソン連邦資源エネルギー大臣は、「値上げを実施すれば、インフラ案件としてPerth空港への資金援助(2011/12年度の連邦予算案ではGateway WA案件として480百万A$が計上されている)を凍結する」との意向を示した。また、日本の消費税に相当する連邦税である財・サービス税(GST)の州への配分についても、州政府がロイヤルティを値上げした場合は、その配分額の減額を考慮すると牽制している。
 なお、連邦政府は2011年9月13日には炭素税の法案を公開するとしており、石炭生産の州であるNSW州、QLD州への影響が懸念されており、資源関連税制の今後の動向が注目される。

ページトップへ