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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル レアメタル ニッケル
2011年10月10日 ロンドン 萩原崇弘

ポルトガル:国際銅研究会、国際ニッケル研究会、2011年及び2012年の需給予測を公表

 2011年9月26~28日、ポルトガル・リスボンにて国際銅研究会(ICSG)、国際ニッケル研究会(INSG)が開催され、足下で金属価格が大幅に下落した中、世界の銅・ニッケルの需給、最近のトピック等について各国代表、業界団体、コンサルタント等50余名が参加し、議論が行われた。
 ICSG統計委員会では、2011年の銅地金生産量は対前年比3.4%増の1,947万5,000 t、銅地金需要は同比1.5%増の1,967万6,000 t、需給バランスは20万1,000 tの供給不足と前年の35万1,000 t供給不足から大きく縮小すると予想した。なお、鉱山生産は対前年比0.7%増の1,609万8,000 tと予測した。
 また、2012年の銅地金生産は対前年比5.9%増の2,084万t、銅地金需要は同比3.6%増の2,039万2,000 t、需給バランスは25万6,000 tの供給不足と幅が拡大すると予想した。なお、鉱山生産は対前年比9.4%増の1,761万2,000 tと予想した。
 この理由としては、欧米の景気後退等を背景として中国等新興国の需要拡大は減速すること、特に中国は在庫の取り崩しにより見かけ消費の伸びは1%以下になること、新たな銅生産拠点は中小規模が多いことなどが挙げられた。他方、足下の価格の下落から、会場では中長期的な銅の需要は拡大し、2012年はICSGの予想より供給過剰になるのではないかとのコメントが多く寄せられた。また、東日本大震災後の銅の需給状況について、日本政府から世界の銅需給への影響は少ない旨の説明がなされた。
 なお、今回の需給予測においては中国の産業界から在庫データの提供があったが、それらが推計値であったことから、採用されないこととなった。
 また、INSG統計委員会では、ニッケル地金生産について、2011年は対前年比11.1%増の160万t、2012年はマダガスカルでのAmbatovyプロジェクト等の新規プロジェクトの操業開始、ブラジルのBarro Altoプロジェクト、Onca Pumaプロジェクトでの拡張、2011年1月にストが終結したカナダVoicey’s Bay 鉱山での生産拡大により同比8.8%増の174万tへと拡大すると予想した。また、ニッケル需要については、2011年は中国での堅調なステンレス生産を反映し対前年比6.1%増の157万t、2012年は同6.4%増の167万tと予想した。需給バランスは、2010年は3.95万tの供給不足であったが、2011年は2.39万t、2012年は7.47万tといずれも供給過剰が拡大する傾向となった。なお上記予測は、欧州に端を発する最近の金融不安により、世界経済全体が減速するような場合には、ニッケルの需給にも大きな影響を及ぼす可能性があると事務局はコメントしている。
 次回国際非鉄研究会は、2012年4月23~27日に開催予定である。

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