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ニュース・フラッシュ

2011年10月17日 ロンドン 小嶋吉広

DRCコンゴ:UNEPが環境影響報告書を公表

 UNEP(国連環境計画)がDRCコンゴの天然資源・金属資源の重要性及び開発可能性と開発による環境影響について2009年より調査を行い、2011年10月10日に首都キンシャサにて「Post-Conflict Environmental Assessment Synthesis for Policy Makers」としてEndundo環境大臣とUNEPが共同で報告書を発表したことから、以下その概要を伝えたい。
 DRCコンゴにおける未開発の金属資源は24兆US$相当の価値を有し、世界経済にとって重要な資源である。DRCコンゴの鉱業セクターは大規模採掘事業者と小規模・零細採掘事業者に二分され、Gecamines、Miba、Okimo、Sakima等の鉱山公社の活動は1990年代から低下傾向にあり、その代わりに小規模・零細採掘事業者の活動が活発化し、現在では生産の9割を担うまでに成長している。小規模・零細採掘事業者は180~200万人おり、国民の18%に相当する1,200万人が直接的又は間接的に小規模・零細採掘事業に従事している。
 Katanga州のカッパーベルト地域においては、銅、コバルト鉱山の尾鉱ダム周辺で表層水汚染が多く見られる。また、カッパーベルト地域の鉱体にはウランを随伴しているものがあるが、操業管理が十分でないため、労働者や周辺地域コミュニティへの放射能汚染の恐れがある。さらにKatanga州の河川ではコバルト・亜鉛の硫酸塩が川岸に付着し、人体や動物に影響を及ぼす恐れがある。小規模・零細採掘事業者は金採取のため年間15tの水銀を用いているが、作業の際、労働衛生規則をクリアしていないケースが多く、水銀蒸気を吸引するなど人体への影響が懸念される。
 こうした事態に対応するため、先進各国は地方政府の環境行政能力の向上や技術支援等に取り組む必要があると報告書は提言している。

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