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ニュース・フラッシュ

2011年11月1日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:一次産品輸出依存率が益々増加

 ブラジル輸出統計によると、2011年1~9月の鉱産物輸出額は323.6億US$(前年同期比57%増)で、このうち鉄鉱石輸出額は307億US$(同59%増)に達し、鉄鉱石が全鉱産物輸出額の94.8%を占めた。鉄鉱石の輸出割合は2007年が87.8%で、それ以来一貫して上昇を続けている。同期のブラジルの全輸出額は1514.4億US$であり、鉱産物輸出額がその21.4%を占めた。鉱産物の輸出額に占める割合は、2007年の7.5%から急上昇してきた。
 また、2011年の1~8月のブラジルの全輸出に対する一次産品(鉄鉱石、原油、大豆、砂糖、食肉)の輸出額の割合は46.8%に達した。一次産品が輸出額に占める割合は2006年は28.2%であったが、2010年は43.4%に上昇し、2011年もその傾向が続いている。アジア、特に中国向けの輸出の増加と価格高騰がその原因とされている。原油輸出も、2010年の3.5%から2011年には8.7%に達している。国内投資もValeとPetrobrasによる投資が大きな割合を占め、ブラジル経済は鉄鉱石、原油生産への依存度が増加している。
 一方、工業製品輸出は、世界的な景気低迷、US$の下落、ブラジルレアル高等により伸び悩んでおり、一次産品依存がより加速された。こうした、限られた一次産品や中国への依存度の増加は、よりグローバルな経済変動リスクにつながると警鐘を鳴らす専門家もいる。短期的にコモディティー価格上昇による貿易黒字が増えるが、中長期的には続かない可能性が高いとの見方もされている。

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