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ニュース・フラッシュ

2011年11月4日 サンティアゴ 縫部保徳

アルゼンチン:石油・天然ガス、鉱業の輸出外貨規制の影響

 2011年10月26日に発表された石油・天然ガス、鉱業の輸出収入全てをアルゼンチン国内に還流させ、さらに国内の為替市場で換金するよう命じた政令に関する反響を地元紙等の情報からまとめた。
 Jorge Mayoral鉱業庁長官は、「今回の措置は折からの国際危機からアルゼンチン経済の健全性維持を狙ったものであり、この措置が鉱業の発展に何ら支障を来すものではない」と述べ、さらに、「我々は全ての産業を平等に扱いたいのだ」とコメントした。San Juan州でVeladero金鉱山を操業し、また、現在アルゼンチン・チリの国境地帯でPascua Lama金・銀プロジェクトの開発を進めるBarrick GoldのAaron Regent CEOは、「我々のプロジェクトに与える影響と政府の意図を理解すべく、鉱業庁をはじめ政府要人との対話を開始した。予察的な検討を行ったところ、我々は今回のシステム内で事業継続可能との見通しを得ている。いずれにせよ、我々にはPascua Lama、Veladeroとも税の安定性に関する合意があり、それが適用されるものと考えている。」と述べている。
 Catamarca州のBajo de la Alumbrera銅鉱山の一部権益を保有し、Santa Cruz州のCerro Negro金プロジェクトのFSを進めているGoldcorpは、政令内容を調査中だが、アルゼンチン事業に影響することはないだろうとコメントした。エコノミストの中には、政府のドル供給を増やそうとして鉱業に影響を与える今回の措置はナンセンスであると批判するものもある。
 カナダや豪州の探鉱ジュニア市場は今回の措置に敏感に反応し、リチウムプロジェクトを進めているOrocobreは12%、金プロジェクトを進めるTroy Resources、Extorre Goldはそれぞれ6.7%、21%株価が下落した。格付け会社のFitch Ratingsは、今回の規制は企業の資金送金リスクが高まるものであるとして、アルゼンチンの石油会社YPF及びPan American Energyの外貨建て社債起債者としての格付けを引き下げた。

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