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ニュース・フラッシュ

2011年11月14日 ロンドン 小嶋吉広

モザンビーク:Guebuza大統領、Rio Tinto新規石炭鉱山の輸送インフラに理解

 メディア報道によるとモザンビークのGuebuza大統領は先月豪州を訪問した際、Rio Tinto幹部と会談し、Riversdale Mining社(Rio Tintoが2011年6月に完全子会社化)がモザンビーク北西部のTete州で手がけるBenga石炭プロジェクト(2011年末までに生産開始予定)とZambeze石炭プロジェクト(2014年生産開始予定)に関し意見交換を行った。Bengaプロジェクトは年産10百万t、Zambezeプロジェクトは年産25百万tを予定しており、これら2プロジェクトはValeが同じくTete州で操業中のMoatize石炭プロジェクト(年産25百万t(フル生産時))と並ぶ大規模プロジェクトとして注目されている。
 Tete州は内陸に位置するため、積み出し港までの搬出経路確保が開発に際しての課題となっているが、会談でRio Tintoは、Benga及びZambezeプロジェクトの石炭積み出しは、バージ運搬船によりザンベジ川を使う方法を検討していることを明らかにした。ザンベジ川を使った場合、Tete州のサイトから河口までの距離は約500 kmであり、河口において石炭を大型船に積み替えて輸出する計画である。

 ちなみにValeが2011年よりTete州で操業を行っているMoatizeプロジェクトの場合、積み出し港であるBeiraまで575 kmの鉄道(Sena線)を用い運搬している。しかし、Sena線の運搬能力が現状6百万t/年であり、今後12百万t/年まで増強される計画があるものの、2014年に予定されるMoatizeプロジェクトのフル生産(25百万t/年)に対応出来ない。また、Beira港は石炭のようなバルク物の処理能力が十分でないため、フル生産時の荷扱いには耐えられない。このためValeは、マラウィ南部を横断し、モザンビーク北部のNacala港までのルート(ナカラ回廊)整備に取り組んでいるところである。2010年Valeは、Nacala港の運営及びナカラ回廊の鉄道権益を保有するNorthern Corridor Development Company社(SDCN)の株式51%を取得したが、2011年に入りさらに8百万US$を投じ同社株式16%を追加取得し、支配力を高めている。
 このようにValeはNacala回廊整備計画を推進しているが、Tete州からNacalaまでは約900 kmあり、またマラウィ南部を横断するという政治的リスクがあるため、Rio Tintoはこれらを勘案した結果、ザンベジ川によるバージ運搬の方法を選んだものと思われる。Rio Tintoがバージ方式を選択したことに関してGuebuza大統領は、「今後Tete州での石炭生産を拡大させて行くためには広域的かつ多額のインフラ投資が不可欠である」として、バージ方式に対し理解を示した模様である。大統領は豪州滞在中、Rio Tintoが操業するWA州Karratha鉄鉱石鉱山を訪問し、Rio Tintoの実際のオペレーションを視察したと報じられている。

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