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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2012年1月21日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:Valeの大型鉄鉱石輸送船、フィリピンに向かう

 Valeの鉄鉱石輸送船(総トン数40万t)がフィリピンのSubic Bayへ向かっており、2012年2月初旬に到着する予定である。Valeとって中国は、鉄鉱石輸出の45%を占める重要市場であるが、中国側が大型鉄鉱石輸送船の受け入れに難色を示している。2011年12月末には、第1船が中国・大連港に入港したとの報道もあるが、今後の安定した対アジア輸出を可能とするため、Valeは、対アジア向け鉄鉱石輸出に関し、フィリピン、マレーシアに中継基地を設ける計画であるとされている。
 ブラジル全体では鉄鉱石輸出量は2.59億t(2010年)で、中国はその56%の1.45億tを占めた。Valeにとって、豪州産鉄鉱石との競争上、輸送コスト削減が課題で、これまでの2倍の容量を持つ大型輸送船の導入となったが、中国側海運、鉄鋼業界はValeが鉄鉱石の海上輸送でイニシアティブをとることに警戒を強めているとされる。
 中国では、中国国際鉱業取引所(The China Beijing International Mining Exchange:CBMX)、中国鉄鋼協会(the China Iron & Steel Association)、中国金属鉱物化学品輸出入協会(the China Chamber of Commerce of Metals Minerals & Chemicals Importers & Exporters)が独自の鉄鉱石現物市場を立ち上げ、これまで少数の資源メジャーが握ってきた価格決定イニシアティブに風穴を開けようとしている。また中国の主要港における鉄鉱石ストックが約97百万tに上っているとの中国側の事情も報道されている。中国は今後、鉄鉱石の貿易、価格決定に関し国際市場での影響力を増してくるものとみられる。

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