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ニュース・フラッシュ

2012年1月23日 リマ 山内英生

ペルー:JP Morgan、社会争議と鉱業プロジェクトの行方分析

 2012年1月17日付け地元紙等によると、JP Morganは「ペルーの水問題と鉱業への影響」と題するレポートにおいて、Minas Conga金プロジェクト(Cajamarca県)を巡る問題の影響を受け、Tia Maria銅プロジェクト(Arequipa県)及びToquepala銅鉱山拡張プロジェクト(Tacna県)が更に遅延する可能性を示した。
 同レポートは、Tia Maria銅プロジェクトではEIA承認の遅れにより生産開始が2014年から2015年になると予測し、最悪の場合には同プロジェクトは完全に中止される可能性も否定できないと報告した。また、Toquepala銅鉱山拡張プロジェクトの完了も2014年にずれ込むであろうと報告した。
 相次ぐ反鉱業運動の原因となっているのは水資源を始めとする環境問題だけではなく、鉱山会社に対する信頼の欠如や県政府の政治的利害などの要因が絡んでいると指摘し、特にTia Maria銅プロジェクトに関しては、Southern Copper社の地域住民に対するコミュニケーション能力不足を挙げた。
 また、現在Humala政権はプロジェクトの進行を保証すべく圧力を受けている状態にあるとして、政府がMinas Conga金プロジェクトを巡る問題をどのような形で解決するのかが、今後類似の問題が発生した際の先例になると指摘した。
 一方、Tia Maria銅プロジェクトとMinas Conga金プロジェクトの争議は類似しているが、後者の場合、湖の破壊という明確な環境への損害が地元住民のより強い反発を招いていること、またCajamarca県は地元政府、地元住民共に反鉱山意識が強いことが特徴であると指摘した。

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