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ニュース・フラッシュ

2012年3月19日 リマ 山内英生

ペルー:違法鉱業従事者による抗議運動が激化

 2012年3月13日~16日付け地元各紙によると、違法鉱業の取締り強化を目的とする法令に反対する抗議デモに対応するため、Pulgar-Vidal環境大臣、Shinnoエネルギー鉱山省鉱山次官他によって構成される政府代表団は、3月12日にMadre de Dios県において違法鉱業従事者の代表者らとの対話協議を実施する予定であったが、政府代表団が違法鉱業代表者以外の出席要請を拒否したことから、交渉は実施されないまま決裂した。
 翌3月13日、同県内では約1万5千人に上る違法鉱業従事者による抗議行動が再開されたほか、La Libertad、Puno及びPiura県など国内各地において違法鉱業取締り強化に反対する抗議デモが展開され、道路封鎖等が行われた。
 更に、3月14日にMadre de Dios県では抗議行動を阻止しようとした警官隊とデモ隊との間で衝突が発生し、3人の死者と多数の負傷者を出す事態となったが、翌3月15日、同県におけるデモは再度中止され、3月19日に首都Limaにおいて対話協議を行うことで双方が合意した。
 Madre de Dios県では、鉱業活動が容認されている「鉱業地帯」と呼ばれるエリアが存在しているが、鉱業地帯の中においても、正式な環境影響評価等を行うことなくインフォーマルに鉱業を行う鉱業従事者が多数存在している。また、違法鉱業活動は、一切の鉱業活動が禁止されているエリアにも拡大し、熱帯雨林や農耕地の破壊、生活環境の汚染、更には児童労働や人身売買などの社会問題が深刻化している。
 政府は、「鉱業地帯」における違法鉱業活動については、合法的な鉱業への移行を推進していく方針を示す一方で、鉱業禁止区域における違法鉱業活動は環境や人々の健康に取り返しのつかないダメージを与えているとして、一切譲歩しない方針を明らかにしている。
 しかしながら、今回の抗議行動は、鉱業地帯か禁止地帯かに関わらず、違法鉱業従事者らが、法令によって鉱業活動に制限が加えられることを危惧してデモ運動を展開している。

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