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ニュース・フラッシュ

2012年3月19日 バンクーバー 片山弘行

日・米・欧:中国のレアアース輸出制限に関してWTOに協議要請

 日米欧各政府は、2012年3月13日、WTOに対して中国によるレアアース、タングステン、モリブデンの輸出制限に関して協議要請を行った。
 米国のオバマ大統領は、2012年3月13日、声明を発表し、世界の不公平貿易を積極的に洗い出すために2週間前に貿易強化ユニットを結成したことを明らかにするとともに、ハイテク製品の米国内での生産を促進するためには米国の製造業者がレアアースを入手する必要があるが、中国政府は市場原理に任せずに阻害し、中国政府が従うと約束したルールに反していると非難している。
 オバマ大統領の演説及びWTOへの協議要請を受けて、米国内では様々な反応が起こっている。全米鉄鋼労組(USW)は今回の演説と政府の行動に対して賞賛し、さらに補助金を受けた中国製品に対して相殺関税を適用するよう訴えている。また、レアアース産業界からは、レアアース消費者としては歓迎すべきニュースであるが、長い道のりの序章に過ぎないとも述べられている。
 一方、レアアースアナリストであるJack Lifton氏はメディアのインタビューに対して、WTOが中国に対してレアアースの輸出を増加させるよう裁定を下した場合、Molycorp社にとって巨大な競争相手が出現することになるとともに、磁石等レアアース最終製品の製造能力の低い米国にとって逆効果になるだけで、最終製品の製造能力の高い欧州と日本にとってのみ利益があると指摘している。

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