閉じる

ニュース・フラッシュ

2012年3月26日 リマ 山内英生

ペルー:違法鉱業規制法反対デモ運動、段階的に鎮静化

 2012年3月19日~20日付け地元各紙によると、違法鉱業の取締りに関する法令が公布されたことを受け、法令の廃止を求める違法鉱業従事者による抗議デモがMadre de Dos県をはじめ全国で展開される中、ペルー政府は、3月19日にMadre de Dios県鉱業従事者連盟との間で合意を取り交わした。
 合意内容は、Madre de Dios県内の鉱業が容認されている地域においてインフォーマルに鉱業活動を行う約3万人の合法化への支援と、窓口の一本化等による合法化手続きの簡素化である。また、エネルギー鉱山省、環境省、国税庁、水資源機構、内閣社会争議対策室、Madre de Dios県鉱業従事者連盟などの代表者等による作業部会を設置し、合法化プロセスを促進することが取り決められた。
 なお、政府は3月15日付に公布した最高政令(006-2012-EM)において、「違法鉱業」と「インフォーマル鉱業」の違いを規定している。政令によれば、違法鉱業とは鉱業活動が禁止されている地域において行政、技術、社会、環境等に関する法規や手続きを遵守することなく行われる鉱業活動である。一方、インフォーマル鉱業とは鉱業活動が容認されている地域において必要な法的手続きを踏まずに鉱業活動を行っている状態を言う。
 政府は、今後インフォーマル鉱業の合法化を促進支援する一方で、違法鉱業に対しては譲歩の余地なく規制・取締りの対象とすることを明らかにしており、自然保護区等の鉱業禁止地域における違法鉱業従事者グループとは、合法化の余地がないことを理由に対話を行っていない。
 一方、3月21日付け地元各紙によると、政府が各地方政府や団体との交渉を実施した結果、違法鉱業取締りに対する抗議運動は段階的に鎮静化している。3月19日に合意が形成されたMadre de Dios県に続いて、3月20日には全国小規模・零細鉱業生産者連盟(Fenamarpe)が合法化に関して政府側と合意に達したことで、Ancash県のCasmaやIca県のNasca付近で行われていたパンアメリカン・ハイウェーの封鎖が解除され、また、今回の合意に基づき、政府と連盟側の代表者による作業部会が設置される予定である。
 全国小規模・零細鉱業生産者連盟のCajachagua代表は、同連盟に所属する鉱業従事者による操業は、熱帯雨林を破壊するMadre de Dios県の違法鉱業とは異なるものであることを理解して欲しいと訴えた。
 更に、Merinoエネルギー鉱山大臣は、Madre de Dios、Arequipa、Ica、La Libertad、Puno等各県に合法化手続きの事務局を開設すると発表した。

ページトップへ