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ニュース・フラッシュ

鉱種:
レアメタル リチウム
2012年3月26日 サンティアゴ 縫部保徳

チリ:リチウム開発特別契約によるリチウム生産時の税負担は収益の50%相当

 メディア報道によると、鉱業省のPablo Wagner次官は、リチウム開発特別契約(CEOL: Contratos Especiales de Operación de Litio)の入札に参加した会社の税負担がリチウム生産による収益の50%相当になるだろうと語った。同次官はさらに、「リチウム市場の発展を促し、投資家への魅力的な状況を維持することにより、投資を行うことなく、リスクも伴わず我が国は会社の収益の50%を得ることができる」と述べた。
 リチウム開発特別契約の入札に参加する企業は、関心を持つプロジェクトでリチウムを生産するための前払い金、さらに年間売上高の7%とされるリチウム特別納付金、及び一般税を納める必要がある。リチウム開発特別契約はリチウム市場の活性化及び新規参入を促すため、チリ政府が検討している施策のひとつである。Wagner次官は、「リチウム鉱床開発権益を開放する構造改革を行うべきとの声もあるものの、この手続きには公的及び議会での議論を経ねばならず、多大な時間を要する」と述べた。さらに、「チリが保有する大規模高品質のリチウム資源と低コストの強みを活かすため、CEOL推進の決定によって、より早く、より効率的にリチウム市場を発展させることができる」と語った。
 Wagner次官によると、現在チリはリチウム生産で世界一であるが、生産企業は限定されている。それらの企業は、リチウムが原子力発電に利用される可能性があるとされ戦略元素に指定された1979年以前に認可された鉱業権を保有している。しかし、リチウムが原子力発電に利用される技術は2100年より前に開発さえる見込みはなく、さらに、その目的に利用された場合でも、チリには4,500年分の資源が存在する。現在のチリのリチウム生産世界シェアは40%であるが、2003年の51%からは落ちており、このままチリで何の施策も行わなければ、2015年にはオーストラリアが、2020年にはアルゼンチンがチリのリチウム生産量を上回るとみられている。
 リチウム開発特別契約による生産権益の開放は、現行鉱業法ではリチウムは戦略元素として鉱業権設定ができない元素と規定されていることが背景にある。

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