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ニュース・フラッシュ

2012年4月1日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:EBXに、アブダビ政府Mubadalaファンドが出資

 アブダビ政府Mubadalaファンドが、ブラジルEBXグループに20億$を出資し、株式シェア5.63%を取得する。EBXグループは、傘下に、OGX Petroleo等の石油開発企業を持っており、アブダビ側はこうした石油開発プロジェクトにも間接的に関与することになるが、ブラジル国営Petrobrasに対抗する意図もあるものとみられる。EBXグループは、OGX Petroleo社を通じてPre Salt油田開発を進めるほか、鉱山開発、輸送インフラ、工業団地、港湾建設等を多角的に進めている。EBXグループのビジネスモデルは、大規模プロジェクトについて、当初資金をブラジル開発銀行から借り入れ、各種許認可を取り付けた上で、これを投資家に売却するというものである。しかし投資資金回収までの時間が長く、最近のブラジル経済の成長も鈍化しており、同グループの資金繰りも悪化しているとのうわさも流れている。こうした資金回収を急ぎたいEBXグループと、南米進出を図るMubadala側の思惑が合致したものとみられる。最近、アブダビ、カタール等中東産油国は、食糧生産を中心とした対南米投資を進めているといわれているが、同ファンドは、今後EBXが進めるとみられる先端技術、セメント、肥料、文化事業等への進出にも足掛かりを付けたことになる。EBXグループは、傘下のMMX等に外国資本を受け入れたことはあるが、グループ中核のEBXに外国資本を受け入れることは初めてである。EBX傘下企業への外国資本の受け入れは、MMX(鉄鉱石開発)への、中国・武漢鋼鉄(Wisco、2009年12月)、韓国・SK Group(2010年10月)の出資、MPX(エネルギー開発)へのドイツEon社出資(3.5億€、シェア10%、2012年1月)がある。Mubadalaファンドは、資産規模460億US$で、General Electric、Carlyle等企業へ出資を行ってきたが、2011年には初めて中国企業に投資を行った。

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