閉じる

ニュース・フラッシュ

2012年4月23日 バンクーバー 片山弘行

加:連邦政府、「責任ある資源開発」に向けて審査プロセスの効率化等を推進

 加連邦天然資源省は、2012年4月17日、2012年連邦予算「Economic Action Plan 2012」の一環として「Responsible Resource Development(責任ある資源開発)」と称する天然資源政策を発表し、その中で主要プロジェクトに対する審査プロセスの合理化を推し進めることを発表した。
 ジョー・オリバー天然資源大臣は、「ハーパー政権の責任ある資源開発に向けた計画は、環境を保護する高い基準を維持しながら、カナダ全土の町やコミュニティに給与の高い良好かつ技能のある雇用を作り出すものである。」とし、「これらは、潜在的な雇用を失い、価値ある投資をリスクにさらすことで経済成長を停滞させることにつながる主要プロジェクトにおける長期の審査遅延を防ぐことにある。」と述べている。
 ハーパー政権が発表した「責任ある資源開発」には、以下が掲げられている。

 ・ 「一つのプロジェクトに一つの審査」の推進。カナダ環境評価法に基づく要件に合致する限りにおいて、州政府のプロセスを連邦政府のプロセスの代替とするか、もしくは同等のものとする。

 ・ 連邦政府の環境評価が必要となるかどうかのカナダ環境評価局による判断を早める(45日以内)

 ・ 公聴会、評価に対する期限の設定。パネル設置による審査の場合で24か月、国家エネルギー委員会の公聴会の場合で18か月、標準の環境評価で12か月。

 ・ 鍵となる許認可プロセスに対する法的に拘束力の有するタイムラインの設定。許認可プロセスには漁業法(Fisheries Act)、絶滅危惧種法(Species at Risk Act)、可航水域保護法(Navigable Waters Protection Act)、カナダ環境保護法(Canadian Environmental Protection Act)、原子力安全管理法(Nuclear Safety and Control Act)が含まれる。

 ・ 審査に責任を有する機関の数を40以上から3つ(カナダ環境評価局、国家エネルギー委員会、カナダ原子力安全委員会)へ整理統合。

 ・ 連邦政府の審査における環境に重大な影響を与えうる大きなプロジェクトへの注力

 ・ カナダ環境評価法に基づき法的強制力のある環境評価決定書の導入。主要プロジェクトの提案者がこの決定書に記載された要件に従わなければならず、従わない場合は財政処分が下される。罰金額は10万C$から40万C$へ引き上げる。

 ・ 潜在的な環境影響に関する予測の正確性の検証及び軽減対策が意図通りに機能しているか評価するための、すべての環境評価のフォローアッププログラム。

 ・ 決定通知書の要件が満たされているかどうか検査するための権限を有する連邦検査官の準備

 ・ カナダ環境評価法、原子力安全管理法、国家エネルギー委員会法違反に対する罰金刑の導入。本罰金刑は、将来に大きな問題が起こらないよう、小さな違反事項を速やかに解決することを意図している。

 ・ 罰金額は原子力安全管理法及び国家エネルギー委員会法違反に対しては25,000 C$から最高10万C$の範囲とする一方、カナダ環境評価法違反に対する罰金額の範囲は別規則でもって定められる。

 ・ 2年間で3,500万C$以上を海洋安全に、1,350万C$以上をパイプラインの安全強化に供する。この中には、石油・ガスパイプラインに対する検査回数を年100回から150回へと50%増加させ、タンカーの安全体制を強化する規則を制定することが含まれる。

ページトップへ