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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ガリウム レアメタル
2012年5月11日 調査部 渡邉美和

中国:最先端の金属ガリウム生産ライン既に着工、8月生産開始予定

 現地報道によると、貴州省遵義県の中国アルミ遵義アルミナ公司(以下「遵義アルミナ」)では2012年3月8日に金属ガリウム生産ラインの建設に着手し、現在、順調にその建設が進んでいる。予定では2012年8月には生産開始となる。
 LEDや電子産業の原料となる金属ガリウムについて、遵義アルミナは5,500万元を投資して年産40 tの金属ガリウム生産ライン建設に着手している。全国でも初となる生産規模の金属ガリウム生産ラインである。
 ガリウムにはガリウム鉱石というものはなく、90%はボーキサイトに随伴する。貴州省遵義県の黔北地区のボーキサイトはガリウムに富み、主たる金属ガリウム生産企業はここにある。現在、遵義では中国アルミ業(Chinalco)傘下のいくつかのアルミナ生産メーカーがガリウムも生産し、金属ガリウム生産能力は年産60 t前後に達している。遵義アルミナの関係者によれば、採算ベースとなるガリウム品位は、ボーキサイト鉱石を焙焼後に熔体化した溶液中15 mg/lとのことで、全国のガリウム生産メーカーの平均では200 mg/lとのこと。だが、ここでは370 mg/lにも達しているとのことだ。
 遵義アルミナの現在のアルミナの年産能力は80~100万tで、この中には80~100 tのガリウムが含まれている。だが、2010年の生産開始以来、この貴重な資源は回収されず、鉱滓と共に流出していたのである。このため、アルミナ母液から直接にパイプを通じてガリウム抽出ラインに導き樹脂吸着し再びアルミナ母液に還流するラインを作っている。この方法により省資源で汚染を出さないガリウム生産が可能となる。
 遵義アルミナではこの年産40 tのガリウム生産ラインの稼働を2012年8月と計画し、生産品を日本に輸出する計画である。だが、遵義アルミナのアルミナ生産能力からすると金属ガリウムは100 tまで回収できるはずである。「40 tの生産はまだ第一歩であり、技術改良などで80 t前後まで高めたい」と関係者は語る。

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