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ニュース・フラッシュ

2013年3月25日 リマ 岨中真洋

ペルー:環境省、事前協議の先住民コミュニティデータベース公表の遅れに関して説明

 2013年3月13日付け地元紙によると、環境省のLa Negra異文化受容次官は、先住民事前協議法とその施行細則に基づいて、同次官室が作成と公表を行うべき先住民データベースの発表に遅れが生じていることに関して説明を行った。

 先住民コミュニティデータベースは、事前協議の対象となるべき先住民コミュニティの名称や所在地、使用言語、独自文化や組織体系、代表者等に関する情報をまとめたもので、文化省異文化受容次官室の担当委員会が作成し、すでに閣僚評議会にもその内容が提示されている。

 しかしながら同次官によると、2012年12月、NGO団体の弁護士2名とCuzco県の先住民コミュニティ指導者が、担当委員会の用いたデータベース作成基準に対し、ILO第69号条約に反するとして違憲訴訟を行ったことから、この訴訟に対する判決が行われるまでは、データベース公表は控えるべきとの判断を行った旨明らかにした。

 なお同次官は、先ごろペルーを訪問したILOの代表団が、データベース作成担当委員会に対する評価を行ったことから、データベースの内容そのものに関しては正しいものであるとの確信を抱いているとしつつ、訴訟をかかえたままのデータベース公表は混乱や余計な問題を招くことから、公表を避けるべきとの判断をしたと説明した。

 さらに、データベースが未公表であっても、事前協議の実施は可能であるとし、その例として既に事前協議が進行段階にあるLoreto県の第192石油鉱区を挙げた。

 また、2013年9月には森林法の施行細則に関する事前協議が実施される計画で、既に協議日程が存在することを明らかにした。

 また、先住民コミュニティの特定が比較的容易なアマゾン地域と比べて、アンデス山岳部における先住民コミュニティの特定は複雑であり、エネルギー鉱山省からは鉱業プロジェクトへの影響を懸念する声もあがっているとの質問に対して、La Negra次官は、文化的アイデンティティとの結びつきが存在し、保護されるべき土地を、第一言語や占有地の有無等を判断基準として特定するのが同次官室の役割であると回答したほか、沿岸部に存在する農民コミュニティの場合、多文化性を既に失ってしまったケースも多いと説明した。

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