閉じる

ニュース・フラッシュ

2013年5月6日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:法律事務所、鉱業法改正は鉱業界にポジティブに作用するとの見解

 Tauil & Chequer法律事務所によると、鉱業法改正作業の遅れについて、ブラジルの鉱業投資機会の損失が起きているが、新たな鉱業政策は、より増税感があるものの、ブラジルの鉱業界にとってポジティブな影響を与える。特に、現行制度で触れていない分野や解釈に混乱がある分野が改善されることが期待されるとともに、政府は、競争原則、インセンティブ付与等の新たな政策を盛り込むという。

 現在の鉱業法改正作業の方向性は、以下のとおりである。

 ・ 特定の鉱業権に対し、石油分野で導入されている制度と同様な企業間競争の概念を導入する。
 ・ 探鉱権への優遇措置、採掘権期間の有限化等による探鉱開発促進
 ・ 開発計画に対するより厳格な規制の導入
 ・ 鉱業資源庁を新規に設立し、より厳格な鉱業監督制度の確立

 これまで、国会では、鉱業権に対する新たな費用負担、戦略的かつ高収益プロジェクトに対する入札制度の導入、自然保護区における許認可、ロイヤルティ引き上げ等について検討されてきた。しかし、最終的に利害調整がつかず、どの法案も可決に至っていない。また鉱山動力省鉱物資源局(DNPM)は、新規の鉱業権の許認可手続きを停止しているが、Lobao鉱山動力大臣は、新鉱業法が施行されるまで、この措置を継続すると語っている。ただし、建設骨材に対する許認可は例外となっている。政府としては、現行制度による許認可を継続した場合の駆け込み申請等を防ぎ、可能な限り新制度によって鉱業権を設定したい考えとみられる。しかし業界団体であるブラジル鉱業協会(IBRAM)は、この措置を撤回するよう政府に申し入れている。IBRAMの予測では、2012年から2016年にかけて、ブラジルでの鉱業投資は750億US$に上る。また、PWCの予測では、2016年までの世界の鉱業投資の20%がブラジルへの投資となる。また、主要プロジェクトとして、Minas-Rio鉄鉱石プロジェクト(Anglo American、投資額88億US$)、Serra Sul S11D鉄鉱石プロジェクト(Vale、投資額200億US$、生産能力90百万t/年)等の大型案件の開発を控えているところで、鉱業権に対する新たな許認可が止まれば、ブラジルの鉱業投資機会の損失を招くことにもなる。

ページトップへ