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ニュース・フラッシュ

2013年5月27日 リマ 岨中真洋

エクアドル:政府、鉱業法改正案を国会へ提出

 2013年5月17日付け業界紙によると、エクアドル政府は、国会に対して鉱業法改正案を提出した。法案では、超過利益税の適用を鉱山企業による投資回収後とすることや、ロイヤルティの上限の設定等が提案されている。

 Correa大統領はメディアに対して「国会に対し、鉱業法改正案を緊急案件として送付した。我が国の鉱業法は非常に優れている一方で、幾つかの誤りや過度な規定が原因となって、投資が当初の見通しを下回っているためだ」とコメントした。さらに、本法案には投資家から提示された「妥当な提案」が反映されている旨明らかにした。

 2008年、Correa大統領は鉱業開発の促進を目的とした鉱業法改正及び大規模鉱業を対象とする鉱業契約の規則改正を行うことを決定した。新鉱業法では、鉱山企業は所得税や鉱業ロイヤルティのほか、政府と合意したベース価格を超えた売上高に対しては70%の超過利益税を納めることになっていたが、2012年にエクアドル政府は超過利益税の課税時期の延期と、鉱業ロイヤルティの上限設定を検討していることを明らかにしていた。

 しかし、法律改正に伴い鉱業契約等のプロセスが非常に長引いており、鉱業法の改正検討以降、エクアドルが締結した大規模鉱業の投資契約は、中国企業EcuaCorriente社とのMirador銅・金・銀プロジェクト1件のみとなっている。また、その際にベース価格として設定された銅価格は4.00 US$/lbだった。

 現在エクアドルには、その他にも4つの大規模プロジェクト(Kinross Gold社(本社:カナダ)Fruta del Norte金・銀プロジェクト、INV Metals社(本社:カナダ)Loma Larga金・銀プロジェクト、International Minerals社(本社:米国)Río Blanco金・銀プロジェクト、EcuaCorriente社Panantza San Carlos銅プロジェクト)が進行中である。

 さらに、カナダのDynasty Metals & Mining社は国内に3ヶ所のプロジェクトを有するほか、Zamura金・銀プロジェクト内の5鉱区において小規模鉱業としての開発ライセンスを取得した。本ライセンスでは、1日あたり300 tまでの採掘が可能で3%のロイヤルティが課されるが、超過利益税は対象外とされる。

 企業による資産売却や、(鉱業契約を巡る)交渉の長期化は、国による鉱業促進政策の失敗を表している。例えばINV Metals社は、Iamgold社(本社:カナダ)からQuimsacocha金・銀プロジェクトを買収した一方、Iamgold社はエクアドル国内の資産を売却し、撤退を図った。Kinross社は、Fruta del Norte金・銀プロジェクトに関し、2011年12月の暫定鉱業契約締結以降、未だに政府と本契約の内容の協議を継続している。

 Correa大統領は2013年2月に再選を果たしたが、与党Alianza Pais党が約4分の3議席を占める国会において法案は速やかに可決されると見込まれている。

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