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ニュース・フラッシュ

2013年6月4日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:新鉱業政策に対し、市民団体が抗議活動展開

 メディア報道によると、政府による新鉱業政策の策定のあり方に対し、市民団体がブラジリアにおいて抗議運動を展開した。この運動の中心的な団体は、INESC(Instituto de Estudos Socioeconomicos)、IBASE(Instituto Brasileiro de Analises Scociais e Economicas)、MST(Movimento dos Trabalhadores)等の左派団体で、新たにフロンティア地域における鉱業活動に対する国家防衛委員会(Comite Nacional em Defesa dos Territorios frente a Mineracao)を結成したと報道されている。この運動の主旨は、鉱業活動と先住民や地域住民の権利の尊重・保護を目的として、新鉱業政策に関する情報の公開、透明性の確保等を訴えるもので、参加団体は、小作農民等の農業労働者が参加し様々な運動を展開する先鋭的左派政治団体とみられる。IBASE及びMSTは、新政策に関する議論が十分にされていないことを問題視している。

 また、INESCによると、この運動は7項目の要求を掲げている。

 ① 民主的で透明性の高い鉱業政策の策定と運用
 ② 鉱業の影響を受ける地域コミュニティーのコンサルテーション、同意、拒否に関する権利の明確化
 ③ 開発規模の管理
 ④ 保護対象地域の特定
 ⑤ 環境ダメージの確認と閉山計画の確実化
 ⑥ 労働者の尊重と保護
 ⑦ ILO169号条約と先住民の意見の尊重

 新鉱業政策の国会審議については、これまでにLobao鉱山動力大臣が6月中には国会審議入りすると発言したり、Rousseff大統領が任期中の新鉱業政策の議論を先延ばしにするのではないかとの憶測も流れたりしているが、今回のような社会運動が始まったことにより、事態は一層混乱する可能性が出てきた。

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