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ニュース・フラッシュ

2013年6月24日 ロンドン 小嶋吉広

英国:G8、採取産業の透明性向上について話し合い

 北アイルランドで2013年6月17日、18日に開催されたG8サミットでは3T(貿易(Trade)、税(Tax)、透明性(Transparency))が主要テーマとして話し合われた。採択文書である首脳コミュニケでは「採取産業」という項目が設けられ、採取産業に係る透明性に関し世界基準を引き上げることが参加各国により合意された。具体的にはカナダは今後2年以内に、鉱山会社に対しDodd-Frank法と同等の報告義務導入を目指し、日本とロシアはEITI(採取産業透明性イニシアティブ)の目標を支持し、国内企業にEITIを支持することを奨励することが盛り込まれた。また、アフリカでの資源開発の関係では、アフリカ鉱業ビジョン、アフリカ鉱物開発センター及び鉱業政策フレームワークを通じたものを含め、採取産業の良きガバナンス及び透明性の促進における、AU(アフリカ連合)及び鉱業に関する政府間フォーラムのリーダーシップを歓迎することが合意された。今回、透明性向上に焦点が当てられた背景として、アナン前国連事務総長が議長を務めるアフリカ進捗パネル(Africa Progress Panel)が本年5月、DRコンゴ政府によるENRC等外国鉱山会社への鉱山資産売却に関し、売却価額が適正評価額よりも13.6億US$過少であったことを発表し、現在、英国SFO(不正重大捜査局)が調査を行っていることや、ギニアにおいてSimandou Block 1&2プロジェクトの権益をイスラエル人富豪Beny Steinmets氏率いるBSG Resources社がValeへ転売し、多額の利益を得ていることが挙げられる。

 また「アフリカ貿易及びインフラ」においては、我が国のTICADⅤでの貢献を歓迎すると謳われ、インフラ整備に向けAfDB(アフリカ開発銀行)によるNEPAD(アフリカ開発のための新パートナーシップ)インフラ案件形成促進ファシリティの重要性が認識された。

 さらに「租税と開発」では、移転価格操作によるザンビア政府の逸失利益が20億US$に上るという本年5月の報道を受け、移転価格ルールの効果的運用に向け、先進各国が関与する各種取引に係る途上国へのデータ開示をOECDに対し要請した。

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