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ニュース・フラッシュ

2013年12月16日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:Peñasquito多金属鉱山の共有地所有者が加Goldcorp社を提訴すると予告

2013年12月9日付け業界紙等によると、加Goldcorp社(本社:バンクーバー)は、Zacatecas州に保有するPeñasquito多金属鉱山の共有地賃貸契約更新に関する裁判で勝訴した共有地所有者グループが、カナダでも同様の訴えを起こすと予告してきた旨を明らかにした。 この背景として、本年4月に同州の農地問題担当高等裁判所は、同鉱山の共有地賃貸契約更新に係る裁判(1)において、同契約は合法的な手続きを踏んでいないとし契約更新の破棄を求めていたエヒード(土地を保有する農業共同体)の訴えを認め、同社に対し同鉱山へのアクセス用地600 ha(将来の採掘用地が見込まれている)の返却と2.4百万ペソ(186.7千US$)の支払いを命じる裁定を下した。一方、他の2つのエヒード及び地元運輸労働組合は、同裁判所による裁定の無効を求める訴訟を起こし、同裁定が一時停止となる経緯を有する。 同社は、憲法に訴える権利を行使し本裁定の履行を引き延ばす(2)一方で、双方が納得する賃貸料を模索する交渉を継続していたが、共有地所有者グループ代表が共有地賃貸問題に関しカナダにおいて訴訟を起こす旨の通知を最近カナダの法律事務所から受領した。 また、同社によると、双方の利益に繋がるよう交渉を継続し問題を解決していくが、一度司法プロセスが開始されれば如何なる最終的な解決も無限に延期することができるとしている。 なお、同鉱山は、メキシコ最大の金鉱山であり、本年第3四半期における金生産量は3.5 t及び銀生産量は183.5 tである。
(1) 法外な共有地賃貸料の値上げを目的とした訴訟であると考えられている。
(2) メキシコの民事裁判では、訴えられた側が憲法に訴える権利(AMPARO権)を利用しその審査を延々と遅延することができ、権力者や富豪は本手段を利用し、訴えた側が裁判を継続するための費用が続かず当該裁判を取り下げるまで同権利を行使する傾向にある。しかしながら最近では数回のAMPARO権の行使後(概ね裁判開始から10年以内)に結審する傾向にある。

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