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ニュース・フラッシュ

2014年1月20日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:2014年におけるメキシコ鉱業のリスクと傾向

 2014年1月15日付け業界紙等によると、PricewaterhouseCoopersは、2014年におけるメキシコ鉱業のリスクと傾向を報告した。

 同報告によると、メキシコは世界最大の銀生産国であり、金生産に関しても世界のトップ10を占めているが、昨今の貴金属市況の低迷に加え、2014年から新たに導入される鉱業特別税(EBITDAに対する7.5%課税)及び貴金属鉱業特別税(売上に対する0.5%課税)が、貴金属生産企業にとって重荷となる。

 特に鉱業特別税は企業の収益を減少させ、世界の上位に位置する鉱業国としての地位を脅かすとともに、投資家に対する投資意欲の減退を引き起こす等ネガティブな影響を与える。既に操業中である企業の撤退は無いと考えられるが、現在計画中又は開発中のプロジェクトを有する企業では、当該プロジェクトの中止や一時停止等の措置が講じられる恐れがある。

 一方、メキシコが鉱業大国であるために克服すべき課題としては、同国に蔓延る麻薬カルテルが引き起こす縄張り抗争等に代表される治安面での欠如が挙げられ、これらへの対応としての治安対策費が同国鉱業におけるコスト高の一因となっている。また、2013年に明るみとなった麻薬カルテルによる中国への鉄鉱石の違法輸出のように、麻薬カルテルが鉱業部門へ参入してくることへの警戒感が挙げられる。

 一方、同国は、金属価格の安定や安定した鉱業雇用を提供する責任ある鉱業国であり、一部のラテンアメリカ諸国と異なり、鉱業コンセッションや企業そのものが没収された事例は皆無である。

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