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ニュース・フラッシュ

2014年6月2日 バンクーバー 山路法宏

米:環境保護庁、発電設備からの二酸化炭素排出削減に向けたガイドラインの草案を発表

 2014 年6 月2 日、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、以下、「EPA」)は、オバマ大統領の指示を受け、既存の発電設備からの二酸化炭素を低減するための初のガイドライン「Clean Power Plan」の草案を発表した。このガイドラインは、米国内に安価で安定した電力を供給しながら、国民の健康を守り、より環境を改善することで、気候変動問題に立ち向かうとしている。

 本ガイドラインでは、2030 年までに二酸化炭素排出量を2005 年の水準から約30%削減することを目標としており、これは米国内の半分以上の家庭に供給される1 年間分の電力に相当する。これにより得られる健康や気候にもたらす効果は2030 年には年間で550 ~930億US$となり、必要となるコスト73 ~88億US$と比べてはるかに大きいと試算している。また、二酸化炭素だけでなく、PM2.5や二酸化硫黄、二酸化窒素などの有害な物質も25%以上削減できるとしている。これらを実現するための対策として、①火力発電設備の熱効率の改善、②低排出量の発電設備への移行、③太陽光・風力・原子力発電などの再生可能エネルギーの拡大、④需要サイドでのエネルギー効率の改善、の4 つが提言されている。

 本ガイドラインを受け、各州は2016 年6 月30 日までに個別に実行計画書(complete implementation plan)を提出するか、適切な計画立案のため時間が必要な場合には、初期実行計画書(initial plan)を提出した上で、完全な実行計画書の提出について1 年間(multi-state planの場合は2 年間)の延長が申請できる。いずれも2020 年までの取り組み開始が想定されている。

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