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ニュース・フラッシュ

2014年8月25日 リマ 岨中真洋

ペルー:鉱業セクター初の先住民事前協議、2015年上半期に実施

 2014 年8 月19 日付け地元紙によると、ペルー政府は、2015 年上半期に、鉱業セクターを対象とした最初の先住民事前協議を実施する見通しである。ペルーでは2011 年9 月に先住民事前協議法、2012 年4 月に同法の施行細則が公布され、既に石油・天然ガスセクターにおいては事前協議が実施されている。

 鉱業における先住民事前協議に関し、文化省のBalbuena異文化受容次官は、アンデス山岳地帯の15地域において、2015 年半ばから実施される事前協議に関する情報提供を目的としたワークショップ事務所の設置について、エネルギー鉱山省社会政策局との調整を行っている旨明らかにした。同次官によると、これら地域はいずれも先住民居住区域に近く、1 件以上の鉱業プロジェクトが存在している。

 このうち、Panoro Minerals社(本社:カナダ)のCotabambas銅・金プロジェクト及びFirst Quantum社(本社:カナダ)のHanquira銅プロジェクトが位置するApurimac州のCotabambasでは、既に2014 年7 月末にワークショップ事務所が設置された。

 一方、エネルギー鉱山省鉱山総局のVasquez弁護士は、同省内でも、鉱業・電力セクターでの事前協議実施に向けた作業が進行中であるとコメントした。

 なお、鉱山企業側は、事前協議について、鉱業プロジェクトに対する先住民側の拒否権行使の場になるとの危惧から、概ね反対の立場を示している。既に事前協議が実施されている石油・天然ガスセクターでは、事前協議プロセスの延長による石油鉱区入札の遅延が発生していることから、鉱業においても同様の問題が起こることへの懸念も、本プロセス適用への反対理由となっている。

 一方、石油鉱区の入札を実施するPeru-Petro社(国営石油会社、本社:ペルー)のOrtigas社長は、事前協議により鉱区入札プロセスが遅延していることを認めながらも、鉱区を落札した投資家と住民との社会争議の回避につながるとの考えを示した。Peru-Petro社は、既にLoreto州における石油鉱区164及び192の事前協議を完了し、2014 年9 月にはさらに3 件の事前協議を終える見通しとなっている。

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