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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2014年10月13日 サンティアゴ 山本邦仁

チリ:El Morro金-銅プロジェクト、先住民グループの訴えを認める最高裁判所判決により中止

 メディア報道によると、最高裁判所は、El Morro金-銅プロジェクトに関する地域先住民(Diaguita族)グループの訴えを認める判決を下した。判決では、環境認可取得手続きの過程で協議の対象から除外され、正当に情報を得ることのなかった先住民グループの権利を認めており、今後、プロジェクトを進めるためには、ILO第169号条約に則った先住民グループとの協議が必要であるとしている。

 El Morro金-銅プロジェクトは、Goldcorp社(70%)とNew Gold社(30%)の合弁事業であり、初期投資額39億US$により資源量14.4億t(平均金品位0.34g/t、平均銅品位0.41%)の鉱床開発を目指すものであるが、環境認可取得過程における先住民グループとの協議不備を主たる要因として、事業の停滞を余儀なくされる状況となっている。

 El Morro金-銅プロジェクトに係る環境認可は、2012年4月に最高裁判所の裁定により一時取り消しとされたが、環境影響評価中の先住民との協議部分が修正されたとして、2013年10月に第Ⅲ州環境評価委員会により環境認可の再承認がなされた。その後、同年11月に先住民・農業団体グループが、環境影響評価時に環境評価局が先住民との協議を怠っていたとして環境認可の無効を求める差し止め訴訟を起こしていたが、2014年4月、Copiapó上訴裁判所はこれを棄却。棄却を不服とする先住民グループ側は、同年5月、最高裁判所へ上訴していた。

 Goldcorp社は、環境認可の再取得が必要となる本判決に驚きを示しつつも、チリの制度を尊重して判決に従うとし、プロジェクトに関するすべての作業を一時中止した。環境影響評価調査のやり直しの可能性を含め、年内に今後の方針を決定したいとしている。

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