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ニュース・フラッシュ

2015年1月19日 シドニー 山下宜範

豪:ERA社、貯鉱からの酸化ウランの生産は増加、事業の見直しは継続

 2016年1月12日、Energy Resources Australia社(ERA社)は、2015年10~12月の四半期の操業実績を発表。

 酸化ウランの生産は669 tであり、前年同期比で12 %の増加となった。2015年の通年での生産量は2,005 tであり、前年の1,165 tから72 %増加となった。これらの酸化ウランは既に枯渇した露天掘りのRangerウラン鉱山の貯鉱から生産及び加工されたものである。同鉱山はNT準州にあり、UNESCOの世界遺産でもあるKakadu国立公園に近い地域に位置している。

 ERA社はRio Tintoが68 %分のシェアを有しているが、2015年6月、Rio Tintoは、坑内掘り鉱山を新たに開発するRanger 3 Deepプロジェクトに対しては支援をしないことを表明すると共に、同鉱山の土地の原状回復を進める意向を示していた。これを受けて、同年7月には土地所有者である先住民族のMirarr族が2021年に期限を迎えるウランの採鉱及び加工実施の延長に同意しないと伝えており、ERA社は同年10月に正式に通知があったことを明らかにしていた。これによりRanger 3 Deep及び隣接のJabiluka鉱床の開発の望みも消えることになった。

 Ranger 3 Deep及びJabiluka鉱床については、現在の核燃料の価格低下の状況の下でも250億A$以上の価値があるとされていた。地元紙は、これらにより、海外の原子力発電所への燃料供給を通じた豪州の地球温暖化問題への取組みへの貢献も薄れることになると報じている。ERAは2015年10月に事業戦略の見直しを行なっており、2016年1~3月の四半期に結果を発表する予定である。

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