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ニュース・フラッシュ

2015年3月30日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:Guerrero州の治安問題が外国鉱業企業による鉱業投資40億US$のリスクに

 2015年3月22日付け業界紙等によると、2015年にGuerrero州で発生した鉱山労働者を含む誘拐・殺人事件や鉱山労働者等に対する脅迫事件が、鉱業に対する外国直接投資額でメキシコ第3位の同州において、加Goldcorp社(本社:バンクーバー)、加Torex Gold Resources社(本社:トロント)、Nyrstar社等外国鉱業企業による総額40億US$の鉱業投資に対し大きなリスクを与えている。

 加Torex Gold Resources社は、同州に保有し現在開発中であるEl Limon-Guajes金プロジェクト及びMedia Lunaプロジェクトに対して既に750百万US$を投資しているが、先の鉱山労働者誘拐事件によって開発工事を一時停止した。

 一方、2014年における同州への外国直接鉱業投資額は274百万US$(40億ペソ)へと前年より増加し、メキシコ国内での州別ランキングでは第3位で、同国外国直接投資額の12%を占め、また、2014年における州別貴金属生産量は第5位で、金生産量8.7t及び銀生産量32.6tであった。しかしながら、本年当初から発生している誘拐・殺人事件等治安問題により、本年におけるこれまでの生産量は2009年の経済危機以来の下落率となる対前年比21%減を記録した。なお、最近の調査結果によると、同州内で活動している鉱業企業は25社である。

2014年に国立統計地理情報院(INEGI)が実施した全国企業被害実態調査によると、同州は2011年から2014年にかけて犯罪による企業被害が年平均で31.2%増加、犯罪の影響を受けた企業数も第25位から第5位へと上昇し、企業活動を行う上で危険な州へと変貌した。

メキシコ鉱業会議所(CAMIMEX)によると、メキシコでは鉱山労働者や鉱業企業経営者の安全を確保するために投資された金額が年間41百万US$以上に及んでおり、世界随一である。また、CAMIMEXのHumberto Gutiérrez-olvera Zubizarreta会頭は、政府はメキシコ鉱業が国際競争力を維持するために財政及び法制の両面から安全対策を実施すべきである旨を表明した。

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