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ニュース・フラッシュ

2015年6月8日

メキシコ:金属市況下落・低迷と鉱業特別税がメキシコ鉱業投資にダブルパンチ

 2015年6月2日付け業界紙等によると、先にBNamericas社が発表した最新の「Mining Intelligence Series」報告において、2014年におけるメキシコの探鉱費がラテンアメリカ諸国の中でトップを維持したものの、過去2~3年で急激に減少しており、また、昨今の金属市況下落・低迷と2014年1月に施行された鉱業特別税及び貴金属鉱業特別税の影響により、将来において現在のトップの座とともに探鉱費の額そのものが大幅に下がる懸念が示された。

 また、メキシコ鉱業会議所(CAMIMEX)によると、2014年におけるメキシコの探鉱総予算額は、対前年比23 %減の672百万 US$であったが、これは2010年以降最低であり、また、2012年に記録した1,170百万 US$と比べ42 %も減少した。

 今日世界的に鉱業の大部分が直面している課題としては、2012~2013年以降の金属市況下落であり、特に金及び銀は最も影響を受け、本年6月1日現在で、それぞれ最高値を記録した2012年及び2011年と比べそれぞれ約37 %、66 %下落した。メキシコにおける鉱業投資に関しては、探鉱に占める金及び銀の割合とジュニア企業の割合がそれぞれ高いため、ラテンアメリカ諸国の中でライバル国であるチリ及びペルーと比べ探鉱費が大きく下落した。裏を返せば、貴金属市況の回復とジュニア企業による資金調達のアクセスが容易にならない限り、メキシコの探鉱費トップの座はチリに明け渡すこととなる。

 さらに、金属市況下落に加えメキシコ鉱業が直面した課題としては、2014年1月に施行された鉱業特別税及び貴金属鉱業特別税のほか、探鉱費の控除に関する法令改正により100 %一括償却から10年分割償却へと移行したことである。この影響により、2014年半ばまでにメキシコにおいて活動中の探鉱プロジェクト件数が、800件から400件へと減少した。

 メキシコで活動する多くの鉱業企業は、鉱業特別税等の導入に対し大いに不満を抱いているが、これだけが要因ではなく、金属市況下落・低迷や昨今の治安問題等が組み合わさり、全体的に鉱業投資が更に鈍化することが懸念される。

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