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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2015年7月27日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:メキシコ金生産量上位5社の動向

 2015年7月21日付け業界紙等によると、本年7月20日に金市況が1,104.6 US$/ozにまで下落したが、メキシコの金生産量上位5社においては、一部に大幅な改善を必要とする企業もあるが、金市況が概ね1,100 US$/ozでも収益を維持できる見通しである。

 上位5社の状況は、以下のとおり。

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◯加 Goldcorp社(本社:バンクーバー)
金市況の1,200 US$/ozから1,100 US$/ozへの下落は、同社の利益に対し相当程度影響を与えるものの、正のキャッシュフローが維持できる状況となっている。本年における鉱山操業コストとしての全維持コスト(AISC)に関しては、昨年の1,035 US$/ozに対し875~950 US$/ozを見込む。なお、本年Q1におけるPeñasquito多金属鉱山のAISCは702 US$/ozであったが、Los Filos金鉱山に関しては1,1164 US$/ozであったためコスト削減が必要となる。

◯Fresnillo社
基本的には金市況が1,100 US$/ozでも対応できる状況であり、同社が保有する金生産がメインとなるCiénega鉱山及びHerradura鉱山におけるAISCに関しても、昨年の例でそれぞれ786.40 US$/oz、862.19 US$/ozとなっており特段問題は生じていない。なお、昨年火薬使用許可の一時停止により操業を停止したHerradura鉱山に関しては、本年コスト見直しを行っているが、Noche Buena鉱山に関しては、昨年のAISCが1,051 US$/ozであったため、コスト見直しを行わなければコスト限界での生産となる。

◯Minera Frisco社
Concheño金・銀鉱山の操業後の安定した生産により本年Q1における金生産量は前年同期と比べ54 %増加の3.7 tとなったが、本年Q1における販売コストが前年同期の21.3億ペソから26.8億ペソへと増加したことから、金市況の下落による影響を踏まえ、より一層のコスト削減が必要となっている。

◯加 Agnico Eagle Mine社(本社:トロント)
メキシコに保有するPino Altos鉱山、Crestón Mascota金・銀鉱山及びLa India金鉱山の金生産コストはそれぞれ357 US$/oz、444 US$/oz、418 US$/ozであり、メキシコにおいて最も生産コストが低い部類の鉱山を有していることから、金市況が1,100 US$/ozであっても十分に利益を確保できる状況にある。本年におけるAISCは880~900 US$/ozを見込んでいる。

◯米 Argonaut Gold社(本社:レノ)
本年Q1におけるAISCは前年同期の976 US$/ozから883 US$/ozへと低下しており、金市況が1,100 US$/ozであっても十分に利益を確保できる状況にある。なお、La Colorada金・銀鉱山に関しては、本年Q1におけるAISCが前年同期の674 US$/ozから522 US$/ozへと大幅に低下した一方、El Castillo金鉱山に関しては752 US$/ozから888 US$/ozへと増加したことから、この点に関する懸念が指摘される。

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