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ニュース・フラッシュ

2015年7月31日 リマ 迫田昌敏

エクアドル:Fruta del Norteプロジェクト、Lundin Gold社が政府との鉱業契約交渉へ

 2015年7月20日付け地元報道によると、エクアドル政府によって指定された五大戦略的鉱業プロジェクトの一つであるFruta del Norte金・銀プロジェクト(Zamora Chinchipe県)は、Lundin Gold社(本社:カナダ)が政府との鉱業契約交渉に臨むことになった。同プロジェクトは、金6.8百万oz(約212 t)、銀9.14百万oz(約284 t)のポテンシャルを有する「過去25年で世界最大級」(2013年7月のエクアドル鉱業会議所Javier Cruz会頭(当時))の金鉱床開発であったが、当時開発を手掛けていたKinross Gold社(本社:カナダ)は、70 %の超過利益税では将来の利益保証が無く、また法的な税率安定性も無いことから、投資リスクは高いとして、2013年7月に撤退を表明した。その後、中国資本のJunefield社が買収に関心を示すなどの経緯はあったが、2014年12月、Lundin Gold社がKinross Gold社より、本プロジェクトを240百万US$で買収した。

 7月14日、本プロジェクトのLas Penasキャンプを訪問したCordova鉱業大臣は、約1か月前、Lundin Gold社より、交渉再開の意図がある旨の正式な表明を受けたこと、その後交渉の予備的会合が重ねられ、最終的に2015年末までに合意に達することが目標であることを明らかにした。さらに同大臣は、この交渉において、課税負担率を35 %から27 %に引き下げることを政府が決定したことを明らかにしたほか、エクアドルには、低い操業コストを保証する鉱業法、建設中の水力発電による南米で最も安価な電力コスト、プロジェクトまでのアクセスの容易さなど、外国企業による鉱業投資に有利な制度や環境が用意されていると主張した。

 これまでの交渉の結果、Lundin Gold社は政府に対し、最大2,400百万US$の投資を約束し、2015年末までに、キャンプ設営に23.5百万US$、ボーリング調査や冶金試験に22.4百万US$を投資する計画である。2015年末までに契約が締結された場合、2016年末に開発工事がスタートし、2018年に生産が開始され、マインライフは少なくとも18年となる見通しである。

 エクアドル政府は、2010年12月、新鉱業法第41条に基づき、大中規模鉱山における鉱山会社と政府との間の鉱業契約のモデルを作成したほか、探鉱ステージの進んだ政府指定の五大戦略的鉱業プロジェクトについても、ロイヤルティや超過利益税などを含む鉱業契約を締結する必要があるとした。Kinross Gold社の撤退の原因となった超過利益税をめぐり、今後、政府とLundin Gold社の交渉がどのように進むか、注視する必要があると思われる。

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