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ニュース・フラッシュ

鉱種:
レアメタル タングステン
2015年10月5日 モスクワ 木原栄治

ロシア:カバルダ・バルカル共和国でタングステン・クラスター創設へ

 2015年9月25日付け地元報道等によると、カバルダ・バルカル共和国産業貿易省は、2013年4月5日付連邦法第44-FZ号「国家・地方自治体向け商品・役務調達に関する契約体制について」に基づき、「Tyrnyauzskoe鉱床タングステン・モリブデン開発の新規FS作成・埋蔵量再評価プロジェクト」に関して、共和国予算による鉱物資源基盤再生事業の一般入札を実施した。

 入札は、地下資源利用関連の権限移譲に関するカバルダ・バルカル共和国と連邦地下資源利用庁(Rosnedra)との契約、同共和国のタングステン・モリブデン埋蔵量の再評価とTyrnyauzskoe鉱床の地下資源利用権入札実施のための行動計画に基づいて実施され、Giprotsvetmet社(Rostec社傘下)が落札した。同社は非鉄製錬プラント設計では国内トップクラスの研究所で、銅及び鉛・亜鉛産業部門の総合設計請負企業である。

 技術課題に基づき、作業は二段階で実施され、2016年3月31日に完了予定である。Tyrnyauzskoe鉱床の埋蔵量再評価が行われることで、投資家によるプロジェクト参入の資金的ハードルが下がり、開発をスタートできる。

 Tyrnyauzskoe鉱床の採掘再開により、防衛産業などロシアの産業が必要とする原料を確保できる。輸入代替計画の実現には同プロジェクトの実施が不可欠である。鉱床開発再開はメドヴェージェフ首相の監督下にある。

 Tyrnyauzskoe鉱床開発は、輸入に依存しない超硬工具生産クラスター創設の主要プロジェクトである。クラスターでは、タングステン含有原料の加工度を高め、最終的に、現在輸入品がロシア市場の90 %を占める超硬工具の製造まで行う予定である。クラスターは、原料加工の4フェーズ(採掘・選鉱、無水タングステン酸の製造、超硬合金粉末・板の製造、超硬工具製造)から成り、共和国の3企業が参加する。それは、Tyrnyauzskoeタングステン・モリブデン鉱床をベースとする既存採鉱選鉱プラント、Gidrometallurg社及びTerekalmaz社をベースとする新規湿式製錬プラントである。

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