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ニュース・フラッシュ

2015年11月2日 メキシコ 縄田俊之

グアテマラ:Jimmy Morales新大統領、鉱業政策でジレンマ

 2015年10月26日付け業界紙等によると、本年9月の大統領選挙で当選し来年1月に新大統領として就任予定のJimmy Morales氏に関し、来年1月の大統領就任後における優先事項の一つとして鉱業ロイヤルティの引き上げを取り上げる可能性が高い旨の報道がなされた。

 この背景として、Otto Pérez Molina前大統領政権時代である昨年11月に鉱業ロイヤルティを10 %に引き上げることがグアテマラ議会で可決、承認されたが、鉱業界としては今回の一連の手続きは不当である旨、政府及びグアテマラ議会へ申し入れるとともに、最高裁判所に対して提訴を行ったところ、本年9月に最高裁判所が鉱業ロイヤルティの10 %への引き上げを無効とする判決を下した経緯を有する。

 同氏は、従前、グアテマラにおいて鉱業ロイヤルティが1 %であることは不当に低すぎる旨訴えていた。なお、グアテマラにおける鉱業ロイヤルティは、実態として1 %の他にボランタリーなロイヤルティとして売上高の5 %又は4 %を上乗せしている。

 一方、グアテマラでは、加Tahoe Resources社(本社:バンクーバー)が保有するEscobal多金属鉱山の商業生産開始により、年間622 tの銀生産を始めとして亜鉛や鉛等グアテマラの鉱物生産量が大幅に増加し、それに伴う輸出額、税収、雇用創出等多大な経済効果が生まれている。しかしながら、鉱山周辺の地域住民やNGO等による反対活動も活発に展開され、中には暴力行為にまで発展したことから、2013年には前大統領が鉱業モラトリアムの導入をグアテマラ議会に提案、同議会での承認が得られないまま、実質的なモラトリアムの適用がなされていた。

 こうした状況を踏まえると、来年1月の大統領就任以降における鉱業政策に関し、同氏はジレンマに陥ると推察される。

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