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ニュース・フラッシュ

2016年2月1日 モスクワ 木原栄治

カザフスタン:産金企業、貴金属・貴石法の影響を予想

 2015年12月28日付け地元報道等によると、2016年、貴金属・貴石法が大統領の署名を経て発効する。同法は、国内産の金の国立銀行による購入優先権を明確に定めている。

 金生産者が最も懸念している問題は、金の買取保証と安定したレートによる国内精錬施設での精錬である。

 Tau-Ken Altyn精錬所は、LME価格の0.35~0.38 %引きで精錬用原料を仕入れている。新法には下限がなく、いつでもレートを上げられるため、価格が市場価格を下回る可能性がある。同社は最高品質の製品を生産しているが、まだグッド・デリバリーの認定は得ていない。2016年は金精錬量を15 tに拡大する予定である。2015年は国産9.5 t、ロシア産約0.5 tの金原料を処理し、国内原産の金は全て国立銀行が買い取った。Tau-Ken Altyn社のトレウジャノフ社長は、「取引量が18~20 tになれば、精錬費用を大幅に下げることができる」と述べている。

 これまでTau-Ken Altyn社によるドーレの精錬費用は13 US$/ozであった。産金企業によると、ロシアにおける精錬費用は8~9 US$である。2015年7月、同社は精錬費用をロシアの競合企業のレベルまで下げることができ、金原料企業も納得している。金精錬は、Kazakhmys社及びKazzinc社の精錬所でも可能であるが、精錬費用は異なる。また、Kazzinc社が生産する金の純度は99.65 %で、企業によっては受け入れ難い。主に同社に供給されるのはTau-Ken Altyn社では処理できない精鉱である。

 貴金属取引に関する新法が発効した場合、金生産者は金の買取保証のための前金制と国立銀行からの出荷前融資を望んでいる。金融規制当局による金優先購入の義務については、一般銀行はもとよりカザフスタン開発銀行も金融支援をしていない。つまり、金の売買取引においては資金提供を受けることはできない。同国の金生産部門への投資可能性がある投資家の心理に影響を与え得るためである。

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