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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2016年4月25日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:最近の銀市況高騰により一時停止中の銀プロジェクトの再開が予感される

2016年4月21日付け業界紙等によると、銀市況が本日(4月21日)11か月振りに17US$/ozを超えるまで回復する等最近の銀市況高騰により、直近数年においてメキシコ国内で金属市況下落・低迷の影響で一時停止していた銀プロジェクトが再開する可能性が見えてきた。

ロンドン市場における銀市況の推移としては、本年1月に13.58US$/ozで開始した後、本日(4月21日)17.32US$/ozにまで、実に29%の回復となった。

鉱業企業としては、プロジェクト再開に必要となる投資判断をするに際し、銀市況を含め幾つかの点について安定性を確認する必要があるものの、銀プロジェクトの再開の兆しが予感される。再開の可能性が見える主なプロジェクトの概況は、以下のとおり。

  • San Felipe多金属プロジェクト
    加Santacruz Silver社(本社:バンクーバー)がSonora州に保有。予備的経済性評価(PEA)を終了した3か月後の2014年12月に、金属市況の下落・低迷により一時停止を決定。しかしながら、底堅い経済状況及び初期投資額が36.3百万US$と控えめであることから、プロジェクト再開の可能性を示している。なお、PEAによると、同プロジェクトの内部収益率(IRR)は、銀市況が19.91US$/ozで37.7%、17.92US$/ozで25.5%、15.93US$/ozで12.1%であることから、17US$/ozで経済的に実施可能と推測できる。
  • El Gallo金・銀プロジェクト
    加McEwen Mining社(本社:トロント)がSinaloa州に保有。2014年に金属市況の下落・低迷により一時停止。初期投資額を当初計画の130百万US$から20百万US$へと大幅に削減するとともに、冶金工程の見直しを実施。同社によると、17US$/ozで実施可能と推測。
  • La Preciosa金・銀プロジェクト
    米Coeur Mining社(本社:シカゴ)がDurango州に保有。2014年に金属市況の下落・低迷により一時停止。プレFSによると、銀が22US$/oz、金が1,350US$/ozでIRRが10%、初期投資額は当初計画から12%削減の307百万US$。同社によると、20~22US$/ozで活動可能との見通しを示す。
  • Pitarilla多金属プロジェクト
    加Silver Standard Resources社(本社:バンクーバー)がDurango州に保有。2012年のFSでは、銀市況を25US$/ozでIRRを12.8%と評価し、30US$/ozにまで上昇すると見通したが、著しく現状との乖離が見られた。また、初期投資額741百万US$は、現在の厳しい資金調達環境では非常にチャレンジングな課題である。当初計画では大規模な露天掘りにより、当初15年間での銀生産量467t/年を計画したが、現在は高品位鉱床に焦点を絞った小規模な坑内掘を検討中。
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