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ニュース・フラッシュ

2016年5月23日 モスクワ 木原栄治

ロシア:Norilsk Nickel社の発展戦略の成果と目標

2016年5月16日付け地元報道等によると、Norilsk Nickel社の発展戦略の成果と目標の概要は以下のとおり。

<2013~2015年戦略期の主な成果>

2013~2015年に同社経営陣は、世界的な企業への転換計画を作成・開始し、タイムィル半島の一級鉱業資産の効率的開発に向けた効果的なビジネスプラットフォームを構築した。厳格で規律ある投資管理へのアプローチを導入し、一級プロジェクト発展への方向転換、非中核資産の大半からの撤退を行った。2013~2015年には以下を達成した。

  • ニッケル換算単位キャッシュコストの39%削減
  • 非生産的資本30億US$の切り離し
  • 必須資本支出を業界標準に最適化

厳しい原料市況にもかかわらず、2013~2015年のNorilsk Nickel社の財務実績は鉱業製錬大手各社の実績を上回った。負債レベルは低く、利益率は高く、株主に総合的リターンをもたらした世界唯一の鉱業大手となった

<2016~2018年の主要目標と戦略的優先分野>
  • HSE(Health, Safety and Environment)
    Norilsk Nickel社は、自社生産資産を環境に優しく従業員に安全なものとする取り組みを継続している。2014年に取締役会が承認したHSE戦略が大きな成果をもたらしたことは国際監査が証明している。
    2016年に環境対策第一フェーズの完了が予定されている。ニッケルプラントの段階的閉鎖はスケジュール通りに進んでおり、2016年10月完了予定である。これにより二酸化硫黄の排出がノリリスク工業地区全体で15%、ノリリスク市内で35%削減される。
    環境対策第二フェーズもスタートしており、「硫黄プロジェクト」(最終目標は北極圏支社の二酸化硫黄排出量75%削減)の建設準備が開始されている。Nadezhda製錬プラント用の設計文書が作成され、連邦環境・技術・原子力監督局(Rostechnadzor)の承認を得ている。
  • 銅生産の再配置計画
    北極圏支社の銅生産の再配置計画では、銅プラントからNadezhda製錬プラントへの転炉工程・アノード製錬工程の移転が予定されている。これにより、Nadezhda製錬プラントの硫黄処理能力を活用して銅プラントの最も汚染された生産施設のノリリスク市からの移転が可能となる。
  • 採鉱発展と投資管理
    承認済み採掘計画の基本シナリオでは、北極圏支社におけるTalnakh鉱床の年間採掘量は今後10年間で1,480万tから1,800万tへと拡大する。採掘拡大により、利益率の高い金属生産を数十年間安定的に行うことができる。
    Norilsk-1鉱床(南部クラスター)については、2024年には年間採掘量が600万tに達する可能性があるとして、成長にむけた方針が決定されたが、これは今後プロジェクトへのパートナー誘致の可能性も含めて検討していくことになる。現在プロジェクトのFSが行われており、2017年後半の完了が予定されている。
    2016~2018年の資本支出は20億US$/年と予想され、安定した生産維持のための基本投資計画は同期間全体で44億US$とされている。投資計画の残余部分はBystrinskyプロジェクトの完了、「硫黄プロジェクト」の第一フェーズ実施及び成長プロジェクトに充てられる。
  • Bystrinskyプロジェクトの進捗状況
    Bystrinsky銅・金プロジェクト(ザバイカリエ地方)の建設工事は、承認済み予算に従い、予定通り進められている。作業実施率は現時点で45%に達し、プロジェクトの操業開始は2017年第4四半期を予定している。プロジェクトのリスク低減策は順調に実施されており、これにより中国からの少数権益投資家の誘致が可能となり、ズベルバンクと8億US$のプロジェクト資金供与契約を締結することができた。
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