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ニュース・フラッシュ

2016年7月20日 ロンドン 竹下聡美

南ア:鉱業憲章Ⅲ、鉱業界と交渉中も、改正案は鉱業投資にネガティブ

Mosebenzi Zwane南ア鉱物資源大臣が2016年4月15日に開示した鉱業憲章Ⅲの改正案(Mining Charter3)については、協議プロセスが開示後30日間と定められているものの、現在も南ア鉱業協会との間で交渉が行われており、南ア鉱業界では投資環境悪化への懸念の声が上げられている。

2010年に施行された鉱業憲章Ⅱでは、2014年までに鉱山会社株式の最低26%をHDSAs(Historically Disadvantaged South Africans)に移転することが規定されているが、鉱物資源省が2014年に行った監査によれば、鉱山会社でHDSAsが保有している権益は平均して20%であったとしている。

一方、南ア鉱業協会によれば、会員企業は26%を達成しており、いくつかの企業ではそれを上回るケースもあったと主張している。なお、鉱物資源省はHDSAsが非HDSAsに対して権益を売却した場合は無効との判断を示しており、鉱業界は2014年までに26%が一定期間保有されていれば遵守したことになるとの見方を示し、南ア高等裁判所で争われている。

一方で、今回の鉱業憲章Ⅲでは、26%は恒常的に所有されることを明示化しており、鉱業界がこれに対して反発している。また、26%の対象者の定義をHDSAsから黒人に変更していること、26%の対象を鉱山会社株式ではなく、鉱業権それぞれに対して適用することを求めている。

この状況下、Herbert Smith Freehills法律事務所のPatrick Leyden氏は、「全てのステークホルダーが現鉱業憲章の所有権の要件に合意できなければ、鉱業憲章Ⅲを受け入れることはできないだろう」とコメントし、またWebber Wentzel法律事務所のJonathan Veeran氏もこうした規制強化に対して、「戦略的かつ政治的な動きによって鉱業界にとって最も悪いシナリオとなっている」との厳しい見方を示している。

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