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ニュース・フラッシュ

2016年7月24日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:El Boleo多金属鉱山、厳しい状況が続くも一定の進捗

2016年7月21日付け業界紙等によると、韓国企業コンソーシアム(韓国鉱物資源公社(KORES)が筆頭)がメインとなり投資及び開発中のEl Boleo多金属鉱山(Baja California Sur州)は、2015年の銅生産開始発表に続いて亜鉛、コバルトの本格生産を開始する予定であったが技術的課題を含め多くの問題が散在している。

同鉱山は、2012年に開発費用が大きく膨らむことが発覚し、また、2010年の技術報告書による年間生産量は、銅カソード61,200t、コバルト2,200t、硫酸亜鉛37,000tと試算されていたものの、実際の生産量は予測を大きく下回っている。地質構造が事前評価結果よりも悪いことに加え、鉱山機器関連部品の納品遅れ、鉱山労働者の経験不足、技術的な問題を解決するため1月に2週間、6月に1週間操業を停止したこと、さらに、約100名の労働組合員による鉱山封鎖が同プロジェクトに大きな損害を与えている。

同プロジェクト運営会社は、本年第3四半期までに同プロジェクトの運営資金を確保するため、株主に対し40百万US$の融資を申請した。2015年5月及び2016年2、3月の申請により総額166百万円US$の資金を得た。現在、El Boleo鉱山の処理量は上昇傾向を示しているが、回復スピードは想像以上に遅く、技術的障害、機材供給、鉱山労働者の問題が未解決であるうえ、新たなデモ活動が発生している。このため、開発コストは上昇を続けており、さらに、韓国政府は、政府系機関の巨大損失が報告されていることから、海外投資を相当慎重に行うと発表しており、引き続き、本プロジェクトを取り囲む状態は厳しいと予想される。

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