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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2016年8月9日 シドニー 山下宜範

豪:WA州の野党議員、鉱山跡地修復のための資金拠出制度の変更を批判

2016年8月2日付けの地元紙は、WA州における鉱山跡地を修復するための資金拠出の制度の変更により、一般の納税者が修復費用を負担することになりかねないとして州議会議員が批判をしたと報じている。

かつてWA州では鉱山事業者による鉱山跡地の修復を担保するため、事業者に対して保証金の差し入れを義務付けていた。しかし2013年に新たに「鉱山修復基金(Mining Rehabilitation Fund)」が設立され、事業者はこの「基金」に資金を拠出する制度に変更された。この「基金」の資金は事業者が修復費用を負担出来なくなった場合に用いられる。

これを受けて州政府は過去に差し入れられた保証金の払い戻しを行っている。WA州政府によれば、保証金の合計額は約10億A$であり、この払い戻しは、事業者にとって資源価格の下落の影響を和らげる効果もあると期待される。しかし資源価格の下落は事業者の跡地修復の資金が不足するリスクもはらむ。

WA州議会の野党・労働党のBill Johnston議員によれば、同州は既に6,000万A$分の修復費用の「請求書」に直面しているが、保証金の払い戻しが行われていることから、結局、一般の納税者が費用を負担することになりかねないと述べた。また事業者が「基金」に拠出する額は従前の保証金よりも少なく、現在の積み立て金額は6,400万A$のみである。WA州における鉱山のうち現在4カ所が経営破たん、73カ所が操業停止となっており、これらは同州における鉱山の10%を占める。また、保証金の払い戻しを受けてから1か月後に経営破たんして管財人の管理下に入った事業者も存在したと述べた。

これに対して、WA州政府や事業者側は、従前の保証金制度の下では個々の保証金が対象とする事業のみにしか修復費用を支出することが出来なかったが、「基金」の設置により支出先の制限がなくなり、州全体の鉱山跡地の修復に用いることが可能になったと主張している。またWA州の鉱山石油省では跡地の修復を確実なものとするために更に2,700万A$を「基金」に積み立てる予定であるとしている。

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