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ニュース・フラッシュ

2016年10月21日 リマ 迫田昌敏

コロンビア:憲法裁判所、鉱業開発による環境影響調査のためのWG設置を国に命令

2016年10月12日付け地元紙によると、このたび憲法裁判所が、鉱業開発による環境影響調査のためのWG設置を国に命令する判決を下した。Quindio県Pijao市の住民が、域内で提案されている大規模鉱業開発に対し、その是非を問う住民投票を行えるか否かの判断を求めた裁判において示されたもの。この判決の中で裁判所は、現憲法下では、再生不可能な天然資源は、国はもちろんだが、地方自治体にも帰属するものであり、国が鉱業関連のプロジェクトを計画する場合、地方自治体の同意が必要と指摘し、地方自治体は、土地利用を規制し、環境を保護する権力を持っており、鉱業開発に係る採掘活動を禁止するために、調査・研究を経て、開発主体と協議することができるとした。

さらに、同裁判所は、国はこれまで、鉱業開発において、地域への技術的・社会的・科学的な影響評価をせずに鉱業政策を進めてきたと批判した。同裁判所が設置するよう国に命じたWGは、生態系への採掘活動の影響評価のため、環境省(Ministerio de Ambiente y Desarrollo Sostenible)、内務省(Ministerio del Interior)、自然国立公園ユニット(Unidad de Parques Nacionales Naturales)、アレクサンダー・フォン・フンボルト生物資源研究所(Instituto de Investigación de Recursos Biológicos Alexander Von Humboldt)、国家会計監査官(Contraloría General de la República)などの国家機関と知識人や専門家等からなるものという。

2016年10月14日付けの別の地元紙によると、この判決に対し、政府(環境省と国家鉱業庁)は、今回の憲法裁判所の判決は尊重するとしながらも、次のような懸念を表明した。Luis Gilberto Murillo環境大臣は、地方自治体は、鉱業活動を許すか否かの技術的情報を持っていないと述べる一方で、鉱業開発に対する政策的コントロールは改善しつつあると主張した。国家鉱業庁(Agencia Nacional de Minería)のSilvana Habib長官は、本来、基本法を制定したうえで判断すべきことを、いきなり判決によって決定するのは問題だとし、正式な判決文が示されたあとで弁護士とも検討し、不服申し立てを考えていると述べた。

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