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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛
2018年7月11日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:鉱業投資に対する大統領選挙の影響は見受けられず

 2018年7月4日付け地元紙は、加McEwen Mining社を含めた数社の鉱山開発状況を公表した。なお、全投資額は300mUS$を超えると予想されており、これにより金、銀、亜鉛及び鉛の生産拡張と、新規鉱山開山が期待される。メキシコの鉱業投資額は、金属価格の上昇等により回復基調を示しており、中断プロジェクト再開の発表も行われている。また、現段階では、7月1日の大統領選挙の影響はなく、投資の進展が期待される。
・加McEwen Mining社
 同社がSinaloa州に保有するEl Gallo(エル ガジョ)金・銀鉱山の拡張プロジェクトであるPhoenixプロジェクト予備的経済評価では、El Gallo鉱山の継続開発に加え、El Gallo銀鉱床(旧El Gallo 2鉱床)及びその他の鉱床の開発を進めることとなっているが、El Gallo銀鉱床は開発を一時凍結していたことから、種々の問題を解決する必要がある。同社は、2020年の全維持コスト(AISC)を793US$/oz、年金換算量生産量を1.46t/年と設定し、2031年までの操業を継続させる計画である。初期資本投資額は41mUS$、第2フェーズとして30mUS$の追加投資が行われる。金価格1,250US$/oz、銀価格16US$/ozと仮定した税引後内部収益率(IRR)は25%である。
・加Orla Mining社
 同社は、2017年、加Goldcorp社からZacatecas州のCamino Rojoプロジェクトを買収した。そして2018年5月、同プロジェクトの予備的経済評価を完了した。同評価では、粗鉱処理量18,000t/日の露天掘り鉱山を想定し、FS調査を2019年第2四半期に完了する予定であり、操業開始は2021年を見込む。また、操業期間7年、AISC 555US$/oz、平均金生産量3.0t/年が見込まれ、初期資本投資額は125mUS$、金価格1,250US$/oz、銀価格17US$/ozと仮定したIRRは24.5%である。また、隣接する鉱業コンセッションを有するFresnillo社と土地利用の合意が形成され協定が締結された場合、Camino Rojoプロジェクトの開発面積が更に拡大し、経済性は大幅に向上する可能性がある。
・加Sierra Bull Resources社
 同社は、Coahuila(コアウイラ)州に位置するSierra Mojadaプロジェクトのオプション契約を締結した。同プロジェクトは、銀市況の下落の影響から2013年の予備的経済評価において実現不可能と評価されていた。当初評価では、初期資本投資額を297mUS$と推計しているが、Sierra Mojada社は、小規模且つ高品位鉱体の開発を行うことで、投資額抑制を図る。
・加Sierra Minerals社
 2018年6月、同社は、Chihuahua州に保有するCusi鉱山の拡張を発表している。同鉱山は、銀、金、鉛及び亜鉛の生産が想定される。その内容は、金属価格に応じて、2019年第1四半期に粗鉱処理量を現行の650t/日から1,200t/日に、そして2021年には同2,700t/日にまで拡張する計画である。鉱山拡張に係る9年間の投資額は104mUS$と推計されている。

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