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2018年8月13日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:Sonora川への硫酸銅浸出液流出事故から4年が経過

 2018年8月6日付け地元紙は、Sonora川を汚染した同国の鉱業部門の歴史において最悪の環境災害とされているBuenavista鉱山硫酸銅浸出液流出事故から4年が経過したと報じた。同事故は、Sonora州の環境、経済に影響を及ぼしただけでなく、現在でも水源を含め様々な影響が残っている。地域住民は、Grupo México社が、20億MXN(108mUS$)の鉱業振興信託基金を設立し、事故の対応をするとしたが、同基金による修復計画の中には、中止となったものや不完全なものがあるとコメントしている。
 また、同社は飲料水処理施設建設と被災者のための専門病院の建設に同意したが、河川の汚染レベルが低下したため、プラントの一部の建設を行わないとした。最終的にプラントが建設されない部分については、ポータブル型の浄水ユニットが納入された。しかし、ポータブルユニットは部品の交換が必要なため対応は不十分であるとの意見もある。
 連邦政府が管理していた同基金は2017年2月に失効しており、同時期にSonora州は、国家水委員会(Conagua)及びリスク保護委員会(Cofepris)によって実施された監視モニタリング・プロセスの結果から、同河川の状況は安定していると発表した。
 地元紙では、結果的に12億MXNのみが河川の清掃作業、被災者への飲料水提供、地域住民の賠償に充てられたものの、Grupo México社の支出は十分になされていないとしている。また、ジャーナリスト・グループによる調査によると、事故は、会社と当局の過失の結果であった可能性を指摘しており、鉱山から、毒性物質が鉱山施設外に流出するのを避けるため、防止システムや、浸出プロセスを監視するためにモニター及びその他の有害廃棄物を処理するために必要な設備が不十分であったこと、また、当局への報告が流出事故発生後25時間後となったことを指摘している。
 住民は廃滓ダム建設を含めたプロジェクトの許可及び地域住民との協議を行うことなく民間鉱業振興信託基金を創設し対応したことを提訴しており、最高裁は本年8月22日までに何らかの判決を下す可能性がある。

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