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ニュース・フラッシュ

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2018年11月5日 メキシコ 佐藤すみれ

メキシコ:鉱業基金の将来の運営に対する提言(Sonora州鉱業大会講演概要)

 2018年10月23日から26日にかけてSonora州で開催された国際鉱業大会において、Sonora大学監査・政府統制学修士課程の関係者は、鉱業基金の運営状況に関する発表を行った。概要は以下のとおり。
 鉱業基金は、2013年の税制改正により創設された鉱業特別税及び貴金属鉱業特別税を原資とする基金として2014年より運用されており、その目的は鉱業地域の発展と生活の質の向上のため投資を創出することである。(鉱業企業等に支払いが課せられる支払い率は2018年8月29日付 ニュース・フラッシュ:メキシコ鉱業会議所による鉱業基金手続きの簡素化提案参照)基金の用途は社会的あるいは環境的に影響をもたらすもの、あるいは都市発展につながるものと限定されており、講演では、その具体例を5つ紹介した。①教育施設の建設、改築及び設備購入、②道路建設や街路灯等の周辺整備、③浄水場や排水溝などの環境改善整備、④水、土壌、野生植物等の保全施設整備、⑤電車、ケーブルカー等の公共交通機関整備である。
 2017年までの4年間の基金原資のうち64%がすでに給付対象事業として承認されている。その内訳は82%が社会事業(上記の①、②、⑤に該当)、16%が環境事業(同④に該当)、2%が社会・環境事業(同③に該当)となっている。また、基金の分配は鉱山が所在する地域の発展に寄与することを目的としていることから大型鉱山が所在する州、市が中心となり、州別では、Sonora州(32%)、Zacatecas州(20%)、Chihuahua州(11%)となり、上位3州で交付額全体の63%、市町村別では、Sonora州Cananea市(8%)、Zacatecas州Mazapil市(6%)、Sonora州Nacozari de García市(3%)となり、上位3市で全体の17%を占めている。
 講演者は、基金が鉱業州や市町村の発展に大きく貢献していることを再度強調したうえで、基金の運営には運用規則の更なる明確化や基金を活用した事業がどのように機能しているかのフォローアップ体制、特に、目的の達成度を確認することが重要であるとした。また、現在の基金運営体制では、市町村レベルにおいて基金が運用されるまで時間を要することから、連邦レベルで行われている承認手続きを州政府レベルに、また、一定レベルの権限の移譲が必要であると提唱した。

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