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2019年2月12日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:Napoleón Gómez Urrutia上院議員講演(アウトソーシング規制を検討中も増税等についての具体的言及なく終了)

 2019年2月6日、メキシコシティで行われたMéxico Mining Forumにおいて鉱山労働組合トップであり上院議員であるNapoleón Gómez Urrutia氏は、テーマ「プロジェクトの影で働く人たち」の下、鉱山労働者の労働環境について講演を行った。
 Napoleón Gómez議員は、2019年1月25日にTamaulipas州マキラドーラ関連45工場における同工場で働く労働者によるストライキの発生について企業側の対応を非難した。2019年1月にメキシコ政府は最低賃金を2倍にする方針を決定したが、これらの工場では同方針を賃金に反映しておらず、労働者が企業に改善を求めストライキとなった。マキラドーラ地区に広がる厳しい労働条件・状態はあまり知られていないが、同地域の労働者はこの条件を知らずに働かされていたと付け加えた。その上で、同議員は、アウトソーシングは鉱業部門にとっても基本労働者と臨時労働者の関係を複雑化し、労働者に対する責任を逃れる大きな問題であり、企業の脱税の温床になっていると非難し、現在、上院議会で審議はされていないが、議員間で規制強化に向けた議論が進められていると述べた。
 新政府が進めている発展プログラムは、前政権の競争力強化のみを目指したものではなく、企業が環境・社会的責任を負うと同時に、新しい雇用文化を生み出すことを目指している。鉱業は、他の事業と同じく、常に敏感に社会的責任や労働者の権利を尊重した安全な環境を保ち、そして、鉱山地域社会の持続的な成長のための基盤を整備する必要がある。そして、労働者に平等な訓練の場を提供し、公平且つ尊厳を持って扱われることが企業の生産性向上、コスト削減につながるとの持論を展開した。
 講演後の質疑応答では、増税の可能性は自己の考えではなく連邦議会・大蔵公債委員会で議論されるものであると述べた。また、鉱業の利益は鉱業基金として病院や道路のインフラ整備に充てられているが、メキシコで蔓延する悪に若者が巻き込まれないためには訓練(教育)が重要であり、新政権が進めている「若者未来基金(Jóvenes Construyendo el Futuro)」に鉱山企業も賛同し、若者たちに教育の機会を与えるべきであり、それが企業の発展・安全につながると強調した。企業関係者はこれらを経費としてではなく人的資源に対する投資と考えるべきであると述べた。

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